|
カテゴリ:子育て(学校・ラボ活動など)
平成24年4月3日 西日本新聞 真生会富山病院心療内科部長、明橋大二先生コラムより
「今の子供達には自己肯定感がたりない」(自分で考えられない、自信を持って動けない) 2011年3月、あるショッキングなデータが発表された。高校生の自己肯定感の国際比較。 「自分は価値のある人間だと思う」と答えた子どもの割合が、 アメリカ89.1% 中国87.7% 韓国75.1% に対して、 日本は36.1% なんと今の日本の高校生の3人に2人が、「自分なんか生きている価値がない」と感じています。 自己肯定感は自尊感情ともいい、「自分は大切な存在だ」「必要とされている」「価値のある存在」という気持ちをいう。 勉強意欲がわくのも、ルールや決まりを守ろうとするのも土台にあるのはこの自己肯定感。 「自分はどうせ何をやってもダメな人間だ」としか思えない子どもがどうして、勉強意欲がわくでしょう。 ルールの根本にあるのは「相手を大切に思う心」ですが、自分のことが大切な存在だと思えない子どもが、どうして他人だけ大事に思うことができるでしょう。 私の関わったある少女がいいました。「親からいつも『おまえなんか生まれなきゃよかった』と言いわれてきました。 別の男の子はいいました。「クラスのみんなから『キモイ』と言われて避けられてきました」 そのように自分の存在を否定されて、どうして前向きに生きていけることができるでしょう。 子供達の出してくる様々な心配な症状や行動の背景にあるのは、この自己肯定感の低さです。 逆に言えば、「自分もやればできるんだ」と思える子どもは、自身のないことでもチャレンジできるでしょうし、「自分は大切にされている」と感じて育った子どもは、自分を大切にでき、また人への思いやりを持つことができるでしょう。 これからの日本の教育や子育てに大切なものはなんでしょう。もちろん学力やしつけも大事です。しかし最も大切なことは、この自己肯定感をいかに育むかということに尽きます。 生きる力を育む教育と言いますが、生きる力とはイコール自己肯定感です。 この自己肯定感に触れずして、これからの教育を語ることは、決してできないと私は感じているのです。 私も子供達が同じ間違いを何度もした時や、痛い思いをしたときは「アホちゃう?」「なんで考えただけでわからんと?」などと言ったことを今では反省していますが、、、 今、日本の中学、高校は、私の時代より、さらに予備校化が進んでいて驚きます。 欧米の学校、さらには上海(PISAのテストでいきなりベストテン入り)、北欧の学校と比べて、人間を育てる。心を育てると言うことができていないことが数字によくでています。 さらには、学習障害の子の対応も全く遅れています。 実際に、佐賀でもほとんどされていません。 現実として、佐賀の普通の公立学校で学年に6~7%、ある中学では約10%の学習障害児がいるとのこと。 その子たちの中には、周りの友人や、先生に理解されないままトラブルを起こし、失意の中不登校になったり、自殺未遂を起こしているそうです。 今、やっと日本で騒ぎになっている、体罰、いじめ自殺問題はすでに10年以上前から起こっています。 うちの子も、私立の中学で、宿題をしていないとか、制服の着方が違反していると言うことで、殴られたりしていました。(その時は、息子にも違反するあなたが悪いんだから、と言っていました。 昔ながらの親です(^_^;)) 本当に、おつとめしている方々から、今の若い人は自分で考えない。なにかっと言ってはマニュアルをくださいって言う。失敗をおそれる。 などなど、と聞きます。 早く、受験システムを変えないと、グローバルな人材を育てるどころか、仕事のできないエリート、挫折でつぶれるエリート、海外滞在できないエリート、ワーキングプア、アルバイト、ニート、引きこもりばかりになってしまう!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 3, 2013 11:11:48 AM
コメント(0) | コメントを書く
[子育て(学校・ラボ活動など)] カテゴリの最新記事
|