今ここが幸せ！

　最近、ヒカリズムについての疑問をメールしてくださった方がいます。
とてもまじめに考えられている方だと思いました。

　何度かメールでやり取りしたのですが、
論理的思考ができていないことによる誤解が原因でした。

　論理的思考の一番根本にあるのは、「相対的」ということです。
私たちの思考対象は、五感によって取得されたうえで、
さらに認識システムを通っているいる以上、
必ず有限で相対的なものにならざるを得ません。

　また、論理的思考とは、簡単に言えば、
正しい前提から、筋道の通った（正しい理屈のある）考えをして、
正しい結論を導き出すことです。

　このとき、正しいという判断は基本的なパラダイムに依存します。
しかし、もっとも基本的なパラダイムには、
正しさの証明をする根拠が存在しません。

　ある限定された範囲での事象を調べて、
導き出した自明だと思われることを根拠にしています。

　その結果、その限定された領域においては、
大いに役にたちますが、
領域外のことには役に立ちません。
　量子の世界では、ニュートン力学が役に立たないことは
多くの方がご存知だと思います。

　そこから、真理はそのパラダイムごとに、存在することがわかります。
（クーンの定義を越えた広い意味で使っています）

　生まれ変わりの考えや事例を科学的でないと批判する人がいますが、
それはカテゴリーエラーを起こした論理的でない思考です。

　科学が対象としているのは、物質世界であり、
生まれ変わりは意識の世界の話なので、
パラダイム（理論的枠組(認識の枠組）を変える必要があるのです。

　たとえば、科学的な考えでは、
意識は脳の働きの結果として生じているとされていますが、
それは推定にしかすぎません。

　科学を絶対に正しい考えだと思い込んでいる人には、
感情的に認められないかもしれませんが、
たとえば、テレビゲームの世界のキャラクターを、
ゲームをしている人がコントローラーによって操作しているように、
意識の世界が別に存在し、
物質世界の肉体に伝達することによって、
私たちはこの物質世界に生きているように感じている、
その受信機が脳である可能性も考えられます。
もしくは、荘子の胡蝶の夢の話のように、
物質世界は、意識が観ている夢のようなものかもしれません。

　どれが真理かと考えること自体が、間違った問いの立て方です。

　今の科学というパラダイムは、
この物質世界が現実であるという前提で組み立てられたものです。

　生まれ変わりの考え方はひとつではありませんが、
多くの生まれ変わりの考え方では、
意識の世界がある意味では現実であり、
物質世界は幻影のようなものである、という前提があるのです。

　そして、生まれ代わりの考えの中には、
魂（意識）は、物質世界で生まれ変わりを繰り返して霊的に成長して、
光の存在として成長し、分離意識から統合意識になり、
さらに本来の神に戻るというような考えがあります。

　つまり、統合意識である神からみたら、
分離した意識として生まれ変わりを繰り返していること自体も幻影ということになります。

　すると、分離した個という意識がある意識の世界もまた幻影ということになります。

　真理とは、ある領域における正しい事実似すぎません。
（その領域での）正しい事実という意味での真理であれば、役に立ちますが、
絶対の事実という意味で真理を求めても徒労に終わると思われます。

　ヒカリズムでは、生まれ変わりの考えを参考にしつつ、
この物質世界において幸せに生きるために役立つ方法、考え方を提案しているにすぎないのです。



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