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May 25, 2008
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人によって思考の偏りというのが多かれ少なかれあるのが普通だと思います。

私も例外に漏れず、芸術、哲学などの人文科学分野は専門でもあるし、
普段から本や展覧会やセミナーなど色々な機会で触れています。

でもその他の分野、政治,経済、科学、といった分野は
よく知らないことがほとんどで、機会があったら勉強したいなと思っていたのです。

どうしてこういう気持ちになったのか考えてみると、
この10年一生懸命デザインの仕事をしてきて、そこそこの成果はあげたけれども、
まだまだ目標に達していないのは、何か間違っていたか、何かが足りなかったか、
そもそも目標の方向性がおかしいのか、なんなんだろう?
という疑問が自分に対してあるからです。

決してさぼっていた訳ではないから、
今までの自分の視野では見逃している所がきっとあるのです。
それでまったく違った思考をして生きている人たちの話を聞いたり本を読んで
そこから学びたいと真剣に思ったんですね。


親友が脳科学の研究者なので、生物学や科学には親しみがありました。
それで、生命の暗号(村上和雄)、生物と無生物の間(福岡伸一)、脳と仮想(茂木健一郎)、
宇宙からの帰還(立花隆)、精神と物質(利根川進、立花隆)、タオ自然学(Fカプラ)、
などなど読んできました。

宇宙物理学や量子物理学は哲学や宗教に通じるものがあって、
「私たちが存在していると信じているこの世界は、本当に実態のあるものなのかしら?」
というところまで行き着いてしまいます。我思う故に我あり・・ですね。

素粒子は観測者の期待に応じて表れる・・・、そこに存在したりしなかったりする・・・・
光より早く飛ぶことができて宇宙の果てまで行ったら、
そこは過去の歴史が一望できて未来がつくられる場所??
こんなに美しいシンプルな法則で成り立っているこの世は神が創ったとしか思えない、
そういうところにたどり着くのが物理の科学者です。

生物学者はもっと現実的で、神様なんて信じてないみたいですね。
扱っているものがリアルですからね。動物で実験もたくさんするから
命と毎日向き合っているし、それに実体がないとは思えないですよね。

遺伝子の世界というのは本当に不思議です。
DNAっていうのは遺伝子の記号のかたまりかと思っていたら、
9割以上は遺伝子とは関係ない意味のない塩基のつながりなんだそうです。
本当に意味がないかどうかは、これから色々わかってくるんだと思うけど。

免疫機能などは,その1割のごく一部の遺伝子の組み合わせで、
何億通りもの外的に対する抗体を作りだして、
さらに、抗原にぴったりする抗体になるように
細胞分裂のたびに突然変異を繰り返すのだそうです。
生まれながらにもっている遺伝子の順序だけではなく、
生きている間に環境に応じて、どんどん新しい遺伝子の組み合わせが試されて
変異して行くというのはすごいことです。
そういう意味では年をとっている方が老化はしてもやっぱり進化しているんですね。


科学者と一言で言っても、その世界観は対極のようです。
宇宙の果てや異次元空間まで心は旅しながら、
目の前や自分の体内で今まさに繰り広げられている確かな現実も直視して、
人間としてのバランスをとって行くのが大事なことのように思います。


   ひらめき  ひらめき  ひらめき


この「遺伝子は組み合わせによって多様性を持っている」ということを発見して
ノーベル賞を受賞した利根川進さんは、
その研究姿勢や過程でとても興味深い話をされています。


「大半の学者は何が本質的重要で何が重要でないのか見分けがつかないから、
どうでもいいことを追いかけて一生を終わる。自称サイエンティストだが、
サイエンスの側から見たら、いてもいなくても関係のない人たち。

科学というのは、一般法則の発見を目的にしているのだから、
より一般性、普遍性のある原理や法則を見つけていくことが科学の発展になる。
その目的により大きく近づくことができる研究ほど重要な研究になる。

これはちょっと面白いな、くらいで研究テーマを選んでしまって、
何が本当に重要なのか見極めないうちに研究を始めてしまう。
一人の科学者の一生の研究時間なんてごく限られている。
そんな程度でテーマを選んでいたら、本当に大切なことをやる暇がないうちに
一生が終わってしまう。
だから本当に重要だと思う、一生続けても悔いがないと思うことをやる。

科学者にとって一番大切なのは、何をやるか、何をやるかというアイデアです。
そして何をやるかを決めるのは、何を重要と思うかです。
若い時の本当に大切なのは、本当に重要なものを重要と判断できる能力を
身につけることなんです。」


これは含蓄の深い言葉だと思いました!
科学者でなくてもあらゆる職業に通じるし、人生そのものに通じます。
そして、重要なものを重要と判断できるジャッジメント能力は、
世界の一流の研究者が集まる所に身を置くこと、ということです。

理由は、「最先端の情報がいち早く大量に集まるから」です。
判断の元になる,良質な材料がたくさん必要なんです。

利根川さんの研究は、世界の一流の科学者のラボがライバルでした。
あるとき、同じ実験で同じような結果が出たのですが、
利根川さんとライバル科学者の導いた結論は正反対のものでした。

どうしてそんなことが起こったのかと言うと、
そもそも研究スタート時点での仮説が違っていたからです。

「結局ね、サイエンスにおいては、正しい仮説に従って仕事をするのが
どんなに大切かということです。間違った仮説に従ってやってると、
正しいデータも間違った方に引きつけて解釈してしまう。
それだけでなく、仮説によって、すでに実験計画段階で差が出てしまう。
実験というのはどういうことを証明するのかで力点の置き方が変わってきてしまいますから。
はじめから頭が間違った方向を向いているとエフェクティブな実験が構想ができない。」


こわいですねー。
最初の考えひとつで莫大な時間がむだになってしまう可能性もあるんです。
最初によく考えるということがどれだけ大事かと言うことですね。


「研究で重要なのはどういう実験をするかというコンセプチュアルなアイデア。
テクニカルなものじゃない。ある問題がある時、その問題に具体的に答えを出すためには
どういう実験をすればいいかというアイデアが出るかどうか、そのアイデアが必要。」


実行段階になったら、今度は具体的な解決方法を考え出せなければお手上げです。
大きく間違いなく考えてからスタートして、
スタートしたら、走りながら考え続けるということですね。

ノーベル賞をとる人というのは、やっぱりそこそこの科学者とは
科学以前のところで差があるように思います。
でもそれは才能とかではなく、キモを押さえているというか、
どこを外したら全部が台無しになるかわかっていて、そこは絶対に外さない、
そういう感じがします。


私のような普通の人は、利根川さんの言葉を聞いて、
ああ、私、外しまくっていたかも・・・!ショック
無駄にしてしまった、取り返しがつかない・・と、絶望的になってしまうかもしれません。
でも利根川さんはこうもおっしゃっています。


「はじめに間違った仮説を立ててしまったら、後どうしようもないかといったら、
そんなことはないです。間違った仮説で間違った力点の実験をやったとしても、
実験結果として出てくるのは、いつでも客観的なエフェクトのわけです。
間違った仮説のもとにやったなら当然予測と結果がずれてくる。

そういう場面にぶつかったときにどうするかで、正しい方向に戻れるか
どんどん深入りしてしまうかがわかれるんです。」


たとえ間違っても、期待はずれの結果が出た時に、自分の何かが間違っていないか
よく考えることで、正しい方向に修正できるということです。



よかった~。少し安心しました~。ぽっ
もう手遅れです、なんて言われたら悲惨ですから泣き笑い

私は、物理学者のように、異次元の世界があるのかも、
と生命の枠も飛び越えた思考を感動しながらも、現実から目をそらさずに、
生物学者のように、生きているという生命の不思議さを感じながら
大切な時間を有意義に過ごして行きたいと思いました。
 





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最終更新日  May 26, 2008 02:30:12 AM
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