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テーマ:不思議な世界(697)
カテゴリ:不思議な世界
もうひとつ、デロス島滞在中にfurafuranさんが語る話の中で面白いなと思ったのは、どうやら当時のギリシャ人の顔の骨格が今のギリシャ人とはまったく違うという主張です。
とにかく現代のギリシャ人の鼻は高すぎるみたいです。 一方、furafuranさんの中にいるとみられる古代ギリシャ人女性の鼻は、おでこから続いている感じというのでしょうか、鼻の部分はどうも「スタートレック・ディープスペース9」に出てくるカーデシア人に似ていたみたいです。 当時の女性の顔の像か絵があるかもしれないと思って、デロス島の博物館へと向かいます。 そしてそこで待ち受けていたのは・・・・・・ なんと猫たちでした。 博物館の出入り口で撮影したものですが、なんとものどかな風景ですね。 デロスの博物館でfurafuranさんの言う古代ギリシャ人の顔を捜すことになったのですが、なかなかそのような顔にめぐり合いません。 それというのも、実は石像の顔が壊されたか、喪失したか、盗まれたかで無くなっているんですね。 でも何体かは顔も残っていました。 左側の女性像の鼻に注目します。 何となくわかっていただけるでしょうか。 ギリシャ人にかかわらず、現代人の顔は眉間から鼻に至るまでいったん窪みます。 ところが、この女性像の鼻はおでこから窪むことなく鼻筋が通っています。 「ディープスペース9」に登場するカーダシア人のようだと書きましたが、むしろ同じディープスペース9のオドーの鼻といったほうがいいかもしれません。 カーダシア人の鼻には皺みたいな突起が付いていますからね。 古代ギリシャの歴史を見れば、確かにそれもうなづけます。 旅から帰って読んで知ることとなったギリシャの歴史によると、紀元前3000年ごろからエーゲ海にミノア人によるミノア文明が花開きます。 一方、紀元前2000年ごろになると、アカイア人やイオニア人がギリシャ本土に移住定着。 その中でペロポネソス半島に定住したアカイア人は紀元前16世紀ごろ、ミノア人と交流を始め、文化を吸収していきます。 ところが、紀元前15世紀にエーゲ海のサントリーニ島の火山が大噴火を起こしたころからミノア文明は衰退、代わってアカイア人がミケーネ文明を築きます。 そのミケーネ文明も500年ほどで終焉を迎えます。 紀元前1260年ごろ、ミケーネの王アガメムノンがトロイと戦った「トロイア戦争」が勃発します。 一応ギリシャ軍が勝利しますが、10年に及ぶ戦いは国力を消耗させます。 やがて紀元前1100年前後に北方からドーリア人が進入すると、壮麗なミケーネ文明は破壊され、見捨てられました。 紀元前12世紀から紀元前8世紀までは、ギリシャ全土で他民族による襲撃、略奪の嵐が吹き荒れます。 いわゆる古代ギリシャの暗黒時代と呼ばれるものです。 紀元前8世紀になって暗黒時代にもようやく光明が差します。 アテネやスパルタといった各地でポリス(都市国家)が形成され、その過程で社会生活や宗教が整備され、ギリシャ人の民族意識が生まれたからです。 このポリス発展の時代(紀元前7世紀~紀元前5世紀)はアルカイック期と呼ばれ、「アルカイック・スマイル」をたたえた像に代表されるアルカイック美術を生み出しました。 この後、ギリシャは東方のペルシャ帝国から戦争を仕掛けられる(ペルシャ戦争=紀元前492年~紀元前479年)や、アテネとスパルタが戦ったペロポネソス戦争などを経験するのですが、こうした時代はfurafuranさんの中にいる古代ギリシャ女性とは関係がなさそうなので省略いたします。 こうした歴史を見ただけでも、いかに古代ギリシャが繁栄と衰退を繰り返し、民族も次々と入れ替わっていったかが、わかります。 やはりfurafuranさんが言うように、古代ギリシャ人は現代のギリシャ人とはまったく違う人種だった可能性が強いんですね。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.03.08 11:58:48
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