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zusi_k

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Jun 23, 2010
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基本的には「娯楽作品としてのアニメ」なのだから、あまり過剰にあれもこれもと求めてはいけないと思いますが、描かれているモノの中から思ったことを。



☆全体を通して(B)

※国家観無き国家
基本的にはキャラを中心に楽しむキャラアニメなんだから、国家とか戦争なんかはすべて味付けでしかない。
そう割り切るしかないぐらいに、国家や権力に対して否定的な姿勢で描かれていることも気になる点です。
これも最近のガンダム系に見られる特徴と同じだといっていいと思いますが、国家権力を暴力とそれを使った弾圧の根源とみなしていて、倒されて当然のものとして描かれているんですよ。
たしかに、「国家とは暴力装置である」と見なして、だからこそ憲法でそれを縛ったうえで市民とメディアによる監視が必要だ・・・という考え方があり、それはそれで理解できる理屈なのですが、そういうところまではアニメの中で描かれていませんよね。
卑怯で汚いことをする悪の巣窟みたいな扱いで、特にブリタニア帝国については差別主義を掲げているという設定。
黒の騎士団たちも単純な正義としては描かれていませんが、それにしても社会的な規範や法律というものへの意識があまりに薄くないでしょうか。

ルルーシュがブリタニアを倒すと言っても、誰もじゃあ倒した後の国家運営はどうなるのか?と聞かない。
黒の騎士団は“日本”の復活が目標の一つですが、ではでは復活される“日本”とはどんな国なのかがよくわからない。
キョウト六家や藤堂の上官たち旧日本軍の感じからすると、財閥の影響が強い軍国主義的な国家像(戦前の国家のイメージ?)が見えてきますが、貴族制度を持つ階級社会のブリタニアを打倒して復活させるべき日本がそれ??

結局、キャラ(の個人的事情)が中心に物語が動くということは、キャラの怨恨を生みだすための“装置”として国家や戦争が使われているだけで、そこには国家観が見当たらなくても仕方がないということなんでしょう。
だから、見かけは派手だけど子供っぽいと思うわけですが・・・。
まぁもうちょっと大人の政治家や政治理念を持つ人物がいてもよかったのになぁと、個人的には思います。

あと、これに関連してですが、中華連邦の扱われ方はむちゃくちゃ軽かったですねぇ。
実在の中国に対する考え方というよりは、日本やブリタニアの国家観を語っていないから中華連邦のそれも語ることができず、よって国際情勢も浅薄なものとなり、ミリタリーバランスの一面だけで扱われるということになっただけなのだと思います。
第一期であれだけ中華連邦の介入を警戒していたのに、第二期で内情がわかってしまえば張り子の虎もいいところ。
君側の奸(宦官達)を討つという武力政変の王道で権力を取り戻してからは、中華連邦ってリー・シンクーが戦場で活躍する時に思い出すか出さないか・・・といった程度にしか意識しない存在になっちゃう。
これも、いかにキャラ中心で物語が描かれているかの傍証となるでしょう。


※差別と競争
前半に登場していた、差別があるからブリタニアは成長している・・・という皇帝シャルルの演説には、苦笑してしまいました。
明らかにあれは、差別があるから競争が生まれるという、一見もっともらしいけど本当は無関係なことをつなげて、よって競争を生みだすために差別を推奨するという酷い組み立て方の理屈ですよね。
どんだけ競争社会が嫌いやねん!と思いました(悪意を持って扱っているように見えた)が、それはともかく。
差別をする(される)場面というのはちょくちょく登場していて、悪役的なイメージを差別という言葉の持つ悪いイメージで徐々にすり変えていくような演出に感じます。

しかし、ではそんな悪い差別をなくすためにブリタニアを倒すのか?というと、登場人物の誰一人としてそんなことは言っていなかったはず。
ルルーシュのニヒリズム的な差別の解説(差別の現場に立ち会った時の台詞とかね)は別にして、差別に直面して苦しめられたり反発したりすることはあっても、差別が起きるということの理由をすべて「日本が復活すれば自分たちは差別されない環境に戻れる」という理屈にすり替えているだけに見える。
ところが、元の日本で差別が起きていたかどうかはどこにも触れられていなかったわけで・・・。(言うまでもなく、強い軍国主義は民間蔑視の差別を生みだす)

まぁ圧政を敷いてくれなきゃ抵抗運動が起きなくて、それは黒の騎士団の原型が生まれないことになるから、分かりやすい形で「悪い政治をするブリタニア」を見せたくて“差別”を使っているだけなんでしょうね。
政治的な議論を必要以上に誘発せず、あくまで娯楽作品に仕上げるためのテクニックといえば、まぁそうなのかな。
本当のテーマはそこじゃないという意味だと、私は理解しました。


※ギアスの謎
最後の最後まで見ても、ギアス能力の理屈や神の存在に対する設定がよくわからないままでした。
最近のアニメやラノベなどを見ていると、「超能力や魔法」的な超常現象を引き起こす力を科学的な味付け(例えば魔法をプログラムなどの感覚で説明していたり)で扱ってある作品が多いように思えますが、コードギアスではそこはオカルト寄りのまま扱われている印象でした。
実質的にR2の21話(つまり46話)でギアス関連のストーリー展開はキリがついていたので、最後の戦いや物語の決着自体には、それほどギアスは重要じゃなかったし。
アニメだけではわからないということは、アニメ以外で語るつもりなのか、同じ世界観で別の話を展開するために謎のままにしてあるのか。

マオの暴走にはギアスの狂気がよくあらわれていたので、後半にどんな種明かしやもっとえぐい狂気が待ち構えているのかと思っていたら、ギアス嚮団?はあっけなく崩壊したし・・・。
V.V.(ブイツー)って重要なキャラに見えて、でもそんなに物語全体に影響を与えないままでしたよね。
不老不死の説明とシャルル皇帝の行動原理を説明する役どころだったんだろうけど、ギアスや神との戦いそのものを説明してくれるほどには真相を明かさなかった。
その点では期待はずれな部分もありました。

あと、最初の頃はどんなギアスの使い方をするのか興味をもって楽しめていましたが、戦闘での切り札的に大規模破壊の仕掛けとして使う“仕込み”の使い方は、ちょっと残念。(一回だけじゃなく何度もありましたし)
ギアスはあくまで補助として使ってルルーシュ個人の力で勝敗がついた展開のほうが、個人的には楽しめました。
ギアスなしでも始めるつもりだった、という台詞がありましたが、それを証明して欲しかったわけですよ。


※ナイトメアについて
前半での陸戦兵器として扱われていた時のほうが、デザインも動きも私は好きでしたね。
ボトムズのATを現代風に再デザインしたような感じで、戦い方とかも楽しめました。
後半に入って空を飛びだしてからは兵器がオモチャになったような印象を受けて、機体性能や攻撃能力などでは上がっているのでしょうが、なんだか弱くなっていったように思えたのが不思議です。
まぁ人型兵器としては、扱われ方も描かれ方も合格点としておいていいでしょう。

ところで、あの“スラッシュハーケン”というワイヤーで打ち出す武器。
物理的な衝撃で相手の機体を破壊していたようにも見えましたが、そんな武器があるんならそれを手持ちにして使った方が、手持ち火器よりも破壊力があったんじゃ・・・。後半に入ってからも近接戦では相手を破壊できてましたし。(いや、あれはスザクの腕が良すぎるだけなのかな)
しかも、双方ともに高速で動きながらそれを打ち出した後、瞬時にワイヤーを巻き上げて回収するって・・・どんだけ高性能なウインチやねん!!(笑)


※腐女子アニメ?
美系の男性や美少年が登場するからといって腐女子向けだと言うのは、あまりいい傾向ではないと思います。
第二期から出てくるロロというキャラはルルーシュと相当に歪んだ関係が成立していますが、強い執着を持つキャラがいてその執着が徐々にトラブルの種になっていくなんてのも、定番といえば定番。
男性向けにC.C.(シーツー)というエロ担当(えっ違う??)がいるので、女性向けの妄想担当要員がいても、それはそれで別にかまわないと思いますよ。
なにげに性的なことを連想させる台詞や状況が織り込まれている作品なので、男性向けのエロはOKだけど女性向けのそれはダメだ・・・とする理由が無い。
腐女子という言葉の定義はともかく、それをレッテルとして使って自分の生理的な拒絶感をイメージとしての悪感情として表すために、腐女子向けだからダメだというふうに使うのは賛成しかます。

コードギアスという作品自体が、エロと暴力、偏執的なモノや歪んだ欲望でいっぱいのアニメなわけです。
見た目のキャラデザインに拒絶反応があるというのなら仕方のないことですが、大丈夫、中身も相当ひどいから・・・といっておきます。
ルルーシュの顎の尖り具合が危険なほどだったりとか、そんなことはオマケです。(爆笑)

というか、最近のエロを売りにしているようなアニメよりも、よほどシャワーシーンやお風呂は少なかったですよね。
あくまで精神的なところやシチュエーションでエロい方向だったと思いますから。
(しかも、ストーリーの基本としては父殺しの少年の物語で、少年マンガや少年アニメとしてはむしろ古典的なんじゃないかな)





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Last updated  Jun 23, 2010 10:45:49 PM
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