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テーマ:読書(8218)
カテゴリ:読書 原田マハ
友人から「うっかり同じ本を買ってしまったので・・」とプレゼントしてもらった原田マハ著「<あの絵>のまえで」は6篇からなる短編小説でした。「アート小説の名手」が今回スポットを当てる絵は?と興味深々で読み始めました。
1篇目の「ハッピー・バースデー」は広島平和記念日の8月6日に広島市で生まれた「夏花」が主人公です。「夏の花」「広島」という大きなヒントが最初にあっても<あの絵>が「ひろしま美術館」が所蔵する「ドービニーの庭」である事に後半になってやっと気が付きました。 ゴッホの遺作である「ドービニーの庭」がひろしま美術館所蔵である事を知ったのは一昨年のNHK「あさイチ」で当館での「ナイト・ミュージアム」のイベントが紹介された時で、正直そんな凄い絵が日本に・・という驚きでした。 下記が気になって調べてその日に書いた日記の一部です。 2枚描かれた同じ構図(どちらも1890年7月中旬頃制作)の「ひろしま美術館」にある1枚は絵の左下の茶色の辺りに実は猫が描かれていたはずという(ナイト・ミュージアムでは)ミステリーで始まります。実際にスイスの「バーゼル市立美術館」にあるもう一枚には猫が描かれているそうです。ひろしま美術館が所蔵する絵はゴッホの死後ドービニー夫人に寄贈され、その後競売でドイツに渡った後「ナチスの台頭」に翻弄されたり1901年画家の「エミール・シェフネッケル」によって猫の部分が塗りつぶされた可能性があるということでした。さらに1940年のナチスのオランダ侵攻前に当時この絵の所有者だったユダヤ系の銀行家が絵と共にアメリカに亡命という歴史もあるようです。その後1974年に所有者だった銀行家の息子が競売にかけ「ドービニーの庭」は広島銀行が落札したという経緯だそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんばんは~
ゴッホのアイリスのところを読みました。 家を新築した時にポスターのような絵だったのですが、ひとめぼれでアイリスの絵を飾り、後からゴッホの絵だったことに気づきました。 原田マハさんの本に出合っていろいろ知れて楽しいです。 「あの絵の前で」も読みました。内容は忘れてしまったけれど、私の読んだ本の表紙はピカソでした。ほんとうに美術館への招待状って感じです。それからその絵にあったことあるときも、なんだか嬉しくなります! (2024.04.10 20:59:42)
nonoka7さんへ
「アイリス」に一目惚れって聞くだけで嬉しくなります。原田マハさんの本は絵画好きにはたまらないですよね。「本の表紙がピカソ」は2編目の「窓辺の小鳥たち」の一枚ですね。絵の解釈がとても面白いと思いました。まだ3篇目を読んでいる途中でこれからどんな絵が出てくるのかワクワクしながら読んでいます。 (2024.04.10 23:07:37) |