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カテゴリ:ハンカチ世代
『大野雄大』
それでは改めて88世代の選手を一人取り上げていきたいと思います。 記念すべき第一回は前田健太や坂本勇人、MLBでは田中将大などが真っ先に挙がる面々ですが、今回は今年に入って更に成長している中日の大野投手を最初に見ていきたいと思います。 大野は2010年ドラフト1巡目で中日に単独指名を受けて入団した左腕投手、当時は左肩痛を発症していたことで秋のリーグ戦には登板せず、広島もリストアップしていましたがこの怪我が主な理由?で撤退した球団が続出、当時投手力に余裕のあった中日がまんまと単独指名に成功しました。 左肩の癒えて以降は先発ローテーションとして活躍し、昨年は山井らと共に先発投手陣を支える主戦投手として活躍し、二桁勝利を記録して防御率も2点台と安定した投手へと成長しています。 しかし、個人的な印象としては希少価値の高い速球派左腕でありながらあまり目立たない存在というイメージが拭えない気が・・・。 まず投球スタイルから見ていきますと、最速151キロの直球を中心にスライダー、フォーク、シュートとあまり緩急は使わず、速い球速帯のボールで構成しており、何やら2005年時の黒田と似通った投球スタイルであり、この辺りは速球派左腕らしいでしょうか。 次にbatted ballですが、今のところ82GB:54FB:14LD:16IFFB:2HRとなっており、GB%は48.8%とどちらかと言えばFB系ではありますが、大分GBを打たせる割合が高くなっており、これまでのような球威で押していた投球から進化している感があります。 また、この投手の特徴として挙がるのは球威面が優れている点で、昨年の被ISOPは先発で.099と優秀な数字を記録し、今年も今のところですが何と.052(しかも先発投手で)と非常に優秀な数字を記録しており、かなり打ち崩すのが難しい投手へと進化している感があります。 元々制球面もそれほど悪い投手ではありませんでしたが、今年は2.13とこちらも改善されており、正に今が旬の投手なのではないでしょうか。 課題として挙がるのはやはり奪三振率が低い点、昨年は6.49でしたが今年に入って4.13に留まるなど三振を奪う数がかなり少ないことにあります。 せめて昨年並みの水準に戻せばGB%が引き上がってきているだけに、もっと安定感のある投球を見せることができ、次回のWBCにも文句なしで選ばれるのではないでしょうか。 もう少しフォークかチェンジアップの辺りの精度を磨いて空振りを奪える球種を身につけたいところです。 元々ポテンシャルは充分の投手で、今年に入って技術面の成長も見て取れ、いずれは前田健太に負けず劣らずの投手になる可能性は高いのではないかと思われます(それは広島ファンの我々としては脅威でもありますが・・・)。 ※ 次回は千葉ロッテんの大嶺祐太投手について見ていきたいと思います。 『広島 二軍情報』 新人の飯田投手のスピードが、最近の試合では最速143キロ、平均140キロを叩き出すなど徐々にではありますが引き上がり始めています。 また、分かり得る範囲でのbatted ballは10GB:16FB:1LD:2IFFB:1FBorLDとやはりFB投手である事がはっきりと見て取れるなど球威面での向上が重要です。 また、『新人選手紹介』シリーズにおいても「今のままではスピード不足ですが、実際見る限りではまだまだ体が細く、パワーをつけていけばまだまだ伸びるので将来性に期待』と書かせていただきましたが、予想以上に早い段階でのスピードの向上は非常に大きな影響をもたらすことになりそうです。 今のところ二軍では14.2回を投げて14奪三振を記録し、奪三振率は8.59と非常に高い数字を叩き出し、制球面も与四死球率は1.22と非常に高いレベルの投球内容を示しています。 やはり今年入団した飯田は今までの下位指名社会人投手とは一味も二味も違うと感じさせます。
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最終更新日
2015.05.11 22:08:29
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