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カテゴリ:ハンカチ世代
『斎藤佑樹』
忘れた頃にやってきたこの特集をしていきたいと思います。 今回はその名の通りこの世代を代表するはずだった投手、斎藤佑樹投手です。 皆様もご存じのとおり10年前(もう10年も前なんですね^^;)の夏の甲子園決勝にて田中将大擁する駒大苫小牧孝行との2日連続に亘る熱戦を制して優勝を果たし、早稲田大学でも最後の学年で優勝を遂げるなどプロでないにもかかわらず野球界のスターでした。 ところがプロでは中々活躍できず、右肩痛が癒えて迎えた昨年は僅か12試合の登板に留まり、海へ渡った田中、前田健太、ビッグ4と謳われた大嶺、同じチームの吉川、同じドラフトで指名された同学年同期入団の中日の大野、巨人の澤村らとは大きく引き離されてしまっています。 まず投球スタイルを見ていきますと、直球が全体の4割を占め、フォークが3割を占めるなど意外にもパワーピッチャーのような投球をしていることが分かります。 斎藤=技巧派のイメージがついている世間とは裏腹に実態は正反対の投球をしていることが分かります。 しかし、その肝心の直球とフォークが通用しておらず、被打率はそれぞれ.307、.276と非常に高い数字を記録してしまっており、フォークの空振り率も13.33とフォークにしてはかなり寂しい数字となっています。 次に奪三振率ですが、パワーピッチの投球にもかかわらず5.10とかなり低い数字を記録しています。 しかしながら与四死球率は3.19とこちらは改善の兆しが見られるのは救いでしょうか。 最後にbatted ballですが、パワーピッチをしているのですから当然GB%は40.3%と低い数字を記録していたのも十分頷けます。 パワーピッチャーですから当然FB%は45.6%と昨年投げたパリーグ投手全体の平均よりも当然高い数字を記録しており、FBタイプの投手であることが分かります。 しかし、FB投手でありながら肝心な球威面で大きな課題を残しており、被IsoPは.181と尋常ではない程高い数字を記録しており、全く球威がないと言わざるを得ない結果となっており、IFFB%も僅か7.4%と非常にさびしい数字に留まっています。 また、LD%が14.1%と他の投手に比べても明らかに高い数字を記録しており、球自体が捉えられやすいのだろうという見立てもできてしまいます。 現状思った以上にかなり厳しい状態なのではないかなと感じるところです。 正直申し上げて抑えられる術を何も持っておらず、今のまま一軍で起用しても恐らく結果を残すことはできないでしょう。 まずは一にも二にも投球スタイルを変更することが必須と言えそうで、パワーピッチなど今の斎藤にできるはずがないのですからもっとカットボールやシュートといったボールを増やしていくことが必要なのではないでしょうか。 大学時代に「本格派を目指す」といった旨の発言をしていましたが、未だにその投球を思い求めていることがデータからは見て取れました。 もうそろそろ現実を見据えて自分に合った投球スタイルに変えていかなければいけないのではないでしょうか。 ※ データは『データで楽しむプロ野球』、自分自身が公開してるホームページから引用しています。 斎藤佑樹のbatted ballはこちらから閲覧できますので、良かったらご覧いただければと思います。
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最終更新日
2016.04.11 21:56:51
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