テーマ:庭の植物(242)
カテゴリ:庭の手入れ
イワヒバはシダ植物の一種でヘゴに似ていると思うが植物学的なことは知らない。
このうちの2株が我が家の寒川産イワヒバ初代株のはず。 早速、ネットで検索してみた。イワヒバ科イワヒバ属で仲間にはクラマゴケがあった。 おなじみのヘゴはシダ植物としては仲間だといえるがヘゴ科で近縁種ではないようだ。 僕が社会人としてのスタートを切った西都市は米良山地の入り口。バスを乗り継いで山に入る。 一年後に同じ職場の仲間となったMさんと仲良しになりグループで随分山歩きをした。 市房、龍房、カモン、国見や近隣の渓流沿いの山々、イワヒバ、着生ラン採取やオオルリの探鳥。 さらには地元の山岳会にも入って本格的な登山も楽しんだ懐かしい思い出がある。 さて、話題の「寒川イワヒバ」、寒川についても語らねばいけない。 寒川、サブカワと呼ぶ西都市から10キロ以上奥地、一ツ瀬川支流三財川上流の地名である。 つまり、僕が釣り船を係留している川の上流約15キロくらいにある今は無人の地名。 僕が寒川を訪ねた昭和50年頃には、棚田状の地に数十戸の住宅があり、小中学校があった。 各住宅は横一線の1メートルほどの石垣の上に建てられ、その段が10段くらいあったのでは。 学校は集落の一番高いところにさらに高い石垣を築いた上にあり、運動場も講堂もあった。 石垣には、それこそビッシリとイワヒバが生い茂っていたのである。 学校の教頭先生に、「イワヒバ」を数株頂いて帰ったのが我が家に生き残っている。 プランター植えの2世株だと思う。 さらには、葉挿しで繁殖させたので、今では数十株に増えてあちこちの箱などで育っている。 2番目に新しい葉挿し株だが既に5年以上は経っている。 これが一番新しい葉挿し株。葉先を摘んで下半分を微粉鹿沼土に射しておけば簡単に根付く。 盆栽仕立てにしても面白い。冬には紅葉も楽しめる。 寄せ植えでも良い。 このイワヒバは狸とシュロチクの露払い。 その寒川は過疎化が進む中、昭和53年に小中校廃校、平成元年3月集団離村で無人になった。 400年の歴史を持ち、昭和初期には200の人口を抱え、学校も創立百年越す地区が消えた。 集団離村時は、6世帯13人で、市が用意した福王子集落の住宅へ移り住んだ。 移住の条件が、かまどを壊して、畳を剥いで、二度と住めないようにすることという悲話が残る。 年明けの1月からドキュメンタリー映画「寒川;西都市出身籾木良作初監督作品」の上映開始。 あの、石垣にビッシリと生い茂っていたイワヒバはどうなったのだろうか。映画で確かめられる。 我が家のイワヒバたちが己のルーツを知る由も無いが考えると歴史のある植物なのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 25, 2006 09:57:18 PM
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