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ドン・愚利公の連れづれ草

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Jul 24, 2014
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NSA(国家安全保障局)の内幕 (昨日まで3日かけて視た。アメリカの暗部を見た?)

第1回 大規模監視プログラムの始動(United States The Program)
9.11テロでアメリカビジネスのシンボルツインタワーを破壊された上に、ペンタゴンにもテロが及び多数の死者を出したことでNSA長官マイケル・ヘイデンは自らの存在価値に疑問を抱き世界中の電話・ネット通信を傍受し、篩いにかけることでテロリストを割り出す前代未聞のプログラム実施をホワイトハウスへ提言する。大統領はブッシュであるがゴーサインを出したのはチェイニー副大統領。当初はアメリカ国民分は、憲法違反の疑いが濃厚であるので自動的に暗号化されて傍受対象ではなかった。しかしこれも実施段階で反古にされた。システムの巧妙なのはグーグルなど大手のネット業者の回線から自動的に入手するという官民同意のもとで稼働したこと。大義名分は「国民の命をテロから守る」の一点であった。司法省には、反対する幹部がかなりいてリークはしないが辞任する者もいた。

第2回 内部告発 第3回 侵害されたプライバシー

監視プログラムのシステムエンジニアはすべて民間からの派遣職員、さして重要ではないポストにエドワード・スノーデン(1983年生まれの情報工学者)がいた。司法省内にも憲法違反を見逃すことができない数人がいてザ・ガーディアンとワシントンポストの記者に内報する者がいた。次第に風当りが強くなりだしたことに杞憂したヘイデンNSA長官はFISA(外国情報活動監視裁判所)の裁判長に相談し、昔の判例によって正当化のお墨付きをもらった。ブッシュ大統領はこれをもとにテレビ討論でも「アメリカ国民の傍受にはすべて裁判所の令状を取っている」と強弁していた。

この間、大統領には民主党リベラルのオバマが大統領になったが、監視プログラムはそのまま引き継がれた。(テロの恐怖には勝てなかったのかもしれない。再度9.11モドキテロが起きた際に自分の所為にされるのを忌避したのかもしれない。小生の感想)スノーデンは秘密漏えい罪などで指名手配、香港からロシアへ渡り1年の滞在許可を得ている。

この監視プログラムが憲法違反かどうかについては現在どうなっているのか調べてみた。「米連邦裁判所は米国時間13年12月16日、全米国市民の通話記録メタデータを収集する米国家安全保障局(NSA)による監視プログラムは違憲である可能性が高いとの判断を下した。 しかし米最高裁判所は審理を避け、まずは通常どおりに控訴裁判所の審理を経るべきだと判断した。」で、現在も政府側からの控訴審で係争中なのかな?

NSAはFISA(外国情報活動監視裁判所)の令状を取っているので違法ではないとしているし、国家が秘密裏に国民の安全を守るためにやっていることだからという大義名分があるので、一般的にはあまり関心がもたれていないらしい。マッカーシー時代の赤狩りといい、今回の全私信傍受といい、時にアメリカは内向きにも暴走する。

わが国でも「特定秘密保護法」とやらを梃子に、行きすぎた愛国者が出てきて無辜の民を拘束したり拷問したりする時代が来ないとも限らない。法律は作ってしまえば運用者の匙加減ひとつでどうにでもなる。特に国民の自由を制限する法律の場合は悪用される恐れは大いにある。





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Last updated  Jul 24, 2014 04:43:15 PM
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