年末はクリスマスと節税の季節
2010年もついに残り一ヶ月を迎えました。 通りを歩けば、クリスなんとかという異国の風習を祝うために街路がライトアップされていたりしますね。今年も孤高の戦士達が祭りを中止させるべく活動を行うようですので、僕も微力ながら、草葉の陰より応援させて頂きます。■ ■ 話は変わりますが、株式市場では12月に株価が下落し、新年になると上昇するという動きを見せることが多いらしく、「師走安、新年高」あるいは「1月効果」と呼ばれる現象があるそうです。 この原因は、投資家に非リア戦士が多いからというわけではなく、投資家が税負担を減らすため「節税売り」を行うからなのだそうです。 ・・・節税売り? 税金のことはよく分からないので調べてみたら、節税売りとは保有株の含み損を確定させることで譲渡益を減らすというテクニックのようです。 例えば僕の場合、▲16,000円の含み損を抱えている焼津水産化学の株式を売却。→今年度の株式譲渡益が16,000円減り、所得税額は1,600円(16,000円×10%)ほど少なくなる。手数料分を控除しても手元に残る資産が1,500円ほど増える計算。 あ~なるほど、と思いました。世の中には頭の良い人が多いんですね。 僕も機会があったら実行してみようかな。うん。■ ■ ■ ■ 好奇心からもう少し株と節税について調べてみたら、他にも有名な節税テクニックが存在していることが発覚しました。 それはズバリ「ボロ株の回転売買」という手法です。 例として以下では、山水電気(6793)を回転売買した場合を見てみましょう。【条件】 時価が@3円である山水電気 (6793)の株式を1万株購入し、翌日に@3円で1万株売却した。なお、手数料は100円/取引とする。【通常の計算】 取得価額は@3×10,000株で3万円。売却価格も@3×10,000株で3万円。損益は±0円であり、手数料分200円が損失になる。 しかし、所得税法は「手数料を取得額に含める」というルールと「端数の切り上げ」というルールがあり、この取引を「▲10,100円の損失が出た」と認識してしまうのだそうです。【税法上の計算】(1)取得価額の計算 取得価額は、「@3円×10,000株+手数料100円=30,100円」となる。(2)一株当たり単価の計算 一株当たりの取得単価は「30,100円÷10,000株=@3.01円」となる。ただし端数が出たため切り上げ@3.01円≒@4円と認識する。(3)損益の計算 取得単価@4円の株式を@3円で1万株売却(手数料100円)したため「(29,900円-40,000円=▲10,100円」と計算される。 どう見ても法律の抜け穴です。本当にありがとうございました。 山水電気 (6793)は実質的に営業活動を行っておらず、財務状態も壊滅的な企業です。今まで何故こんな企業を支援するファンドがおり、また毎日100万株単位の出来高があるのか不思議でならなかったのですが、理由には上記のような節税需要があるためなのかもしれませんね。 ただ、こちらは節税売りとは違ってグレーゾーンな取引な気がします。普通の人は知っていても実際にやろうとは思わないんじゃなかろうか。僕は遠慮します。