いよいよキナ臭くなってきた中国経済
ここ数日、中国において流動性が逼迫し、短期金利が急騰しています。 以下は、RecordChinaが配信した記事を一部抜粋したものですが、中国の銀行間コール市場における短期金利指標「SHIBOR」が過去最高値を記録しており、この背景には、中国政府によるバブル潰しの意向が働いていたとのことです。■ ■「短期金利の異常急騰、それでも中国当局が動かない理由とは」 20日、SHIBOR(上海銀行間出し手金利)の急騰が中国メディアを騒がせた。翌日物の金利は過去最高の13%台をマークする異常事態に、某銀行がデフォルトした、著名ファンドが破綻したなどのうわさが飛び交った。翌21日には8%台に下がったものの、5月末からの高水準が続いている。 SHIBORの金利上昇の要因はなにか、異常な高騰を見せた20日には何があったのか。香港経由の輸出額水増しを取り締まったためホットマネー流入が止まった、米国の金融緩和が終わりに近づきホットマネーが中国から米国に逆流し始めたなどなどさまざまな憶測が飛び交っている。 一つ確かなのは中国の中央銀行が流動性の逼迫(ひっぱく)、SHIBORの上昇に対して、対処する姿勢を見せない冷淡な対応を貫いているという点だ。中国経済メディアは中央銀行の意図を探る記事を掲載しているが、複数のメディアが支持している有力な説は李克強(リー・カーチアン)首相率いる中国国務院が過剰融資を制限するべく、銀行が自力で流動性を確保するよう圧力をかけているというものだ。(以下略)■ ■ ちなみに参考としてですが、文中のSHIBOR翌日物金利というのは、2008年9月~10月頃でも3%前後の水準で推移していました。リーマンショック時を1,000bp上回る金利水準というのは尋常ではありません。 中国や香港の不動産バブルについては、何年も前から「そろそろヤバイ」と囁かれていたところです。不動産市場の過熱感を表す指数の一つとして、香港の不動産仲介大手、中原地産が公表する香港中古住宅価格の指数を見ると、現在の価格水準は、香港返還バブルのあった1997年当時の水準100を上回る120となっています 日本の歴史を振り返れば、日本で80年代末に発生した土地バブルは、投機熱を抑えるための日銀・三重野総裁による利上げや政府による不動産融資への総量規制などによって、1990年以降、収束していくことになりました。 中国の不動産バブルについても、いよいよこの段階に至ってきたということでしょうか? バブルが破裂すれば、日本の景気や株価もマイナスの影響を受けるでしょうが、資源価格の大幅な下落なども同時に起こると思いますので、日本にとっては悪いことだけではないかもしれませんが・・・ いずれにしても、しばらく警戒して関連ニュースを集めるようにしたいと思います。にほんブログ村