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こんにちは。
SF作家、アーサー・C.クラーク氏がお亡くなりになりました。 現在の我々の生活に欠かせない技術である静止衛星。 宇宙空間で地球の引力と衛星の遠心力が吊り合いその公転周期が地球の自転周期と等しい静止軌道。ここに衛星を配置して通信に用いるという概念を提唱したのは彼でした。 SFやアニメで使い古された感のある軌道エレベーター。(日本のアニメでもオーガスとかテッカマンブレードとか最近ではガンダム00とか) 静止軌道上から地球に向けて紐を垂らし、それに沿って(そして反対側へも同時に)構造物を建設し、地球表面から建設した塔と接続。この内部をエレベーターとして用いることで、人類が宇宙へ行くエネルギーを大幅に削減できる・・という概念も、ここまで一般に認識されるようになったのは、クラークの名作「楽園の泉」があったからと言えるでしょう。 ヒューゴー賞・ネビュラ賞を受賞した「楽園の泉」は、スリランカ(をモデルとした赤道上の架空の島)を舞台に軌道エレベータ建設と言ふ大型プロジェクトを描いたもの。 数あるクラークの著作の中でも私が最も気に入っているもので、困難なプロジェクトに挑戦する技術者の姿、そして建設予定地の寺院との折衝を解決したのが人間同士の争いではなく蝶の群(クラークらしい)であるところが気に入っています。 かつて、NASAの実験で「スペースシャトルから宇宙空間に紐を垂らす」というものがありました。明らかに軌道エレベーターを意識したもので、ニヤリとさせられるものでしたが、軌道エレベーターの概念を知らない方には「何がなんだかサッパリ」な実験だったかも。 ご冥福をお祈りします。 早川さん、「サンストーム」の日本語版はいつでありますか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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