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カテゴリ:ドイツ語
ミュンヘンではお年寄りをよく見かける。杖をついていて、歩行さえままならないような高齢者も買い物に出ているし、歩行補助車を押して電車やバスを利用している。
それに関連して、今日のドイツ語の授業で、面白い話題があった。「電車の中でお年寄りに席をゆずるべきか」というものだ。私は、お年寄りには席を譲るべきだと思っている。元気な自分が席に着いて、弱っている感じのお年寄りが立っているのを見るのは、罪悪感を覚える、ということを言った。 ちなみに、私と同じようなことを思っていたのはアルメニアの女性。ただし、彼女はお年寄りに席を譲っても誰も喜んでくれないし、逆に嫌な顔をされるから不可解だ、と言っていた。 驚くべきことに、ドイツでは、むやみにお年寄りに席をゆずってはいけないのだそうだ。 ドイツ人の先生によれば「お年寄りに席を譲るのはマナー違反になることがある」そうだ。席を譲るというのは「あなたはもうお年寄りで無力だから」と告げているのに等しいそう。ドイツのお年寄りはたとえ80歳を過ぎていても自立的でありたいと思っている人が多いから、そういう人に席を譲るのは却って失礼にあたってしまうらしい。 また、彼女によれば、お年寄りは席が必要なら自分で告げるそうだ。「私は長く立っていられないから席を譲ってくれませんか」こんなふうに言われたら席を譲ればよいそうだ。 なるほど・・・文化の違いにずいぶん感心した。そういえば、私も近所のおばあちゃんが重たい荷物を階段で自宅に運び上げようとされていたので、「お手伝いしてもいいでしょうか?」と言ったら、「ありがとう、でも結構です」ときっぱり言われてしまったことがある。外国人の自分としてはなかなか空気が読めなくて、難しいなあと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.04.19 23:26:51
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