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桜井ジャーナル:マスコミが報道しない事実    ―見えない「帝国」の闇 【非公式情報】    

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2008/11/06
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アメリカの大統領選挙で民主党のバラク・オバマが勝利した。結果として、金融システムの破綻がジョン・マケイン陣営に引導を渡したということになる。

今回の選挙戦では、マケイン陣営にイスラエルの影がつきまとった。共和党の副大統領候補だったサラ・ペイリンが知事室にイスラエル国旗を飾る人物で、キリスト教原理主義の信者だということは広く知られている。選挙の直前に出てきた話は、マケイン候補の父親、ジョン・マケイン提督とイスラエルとの関係だ。

話は40年以上前、1967年にさかのぼる。この年の6月に第3次中東戦争があった。イスラエル軍の戦車がシナイ半島の前線地帯に現れたとする報道を受け、5月にエジプトはアカバ湾の封鎖を宣言、イスラエルはこの封鎖を「イスラエルに対する侵略行為」と主張し、6月5日には空軍による奇襲攻撃を行った。この攻撃でアラブ諸国の航空兵力に対し、致命的な打撃を与えた。地上戦が始まるのはその後のことである。

実は、このときにアメリカの電子情報機関NSAは通信傍受船「リバティ号」を現地に派遣したのだが、この船をイスラエル軍が攻撃している。6月8日にイスラエル軍は偵察飛行を繰り返した後、戦闘爆撃機がロケット弾やナパーム弾でリバティ号を攻撃し、火だるまにしてしまった。さらに、魚雷艇が砲撃を加え、アメリカ兵34名が死亡、100名以上の負傷者を出している。アメリカの艦船だと判った上で攻撃したのは明らかだった。

リバティ号はかろうじて沈没を免れ、遭難信号を発信、アメリカ軍が緊急体制に入る。そこでイスラエル政府は「誤爆」だと弁明、アメリカ政府はすんなりとイスラエル側の釈明を受け入れてしまった。このとき、誤爆だとする報告書を認めたのがマケイン候補の父親だった。イスラエルとアメリカとの友好関係を演出したい人々は、この出来事には触れたくないだろうが、アメリカ軍の内部では未だに燻っている問題だ。

さて、このマケインは破れ、オバマが勝利した。が、思い通りの政策を推進できるものではない。だいたい、ジョージ・W・ブッシュ政権が残した課題は重すぎる。偽情報を世界中に撒き散らしながらイラクを先制攻撃、財政は破綻させてしまった。アメリカの信用度はガタ落ち、アメリカ軍が見かけ倒しだということも明らかにしてしまった。

アフガニスタンやイラクでの戦争をいかにして終結させるか、財政をいかにして立て直すのか・・・簡単には解決できない。失われたアメリカへの信頼を取り戻すことは不可能だろう。

とりあえず、新政権は戦費負担を日本にも押しつけてくる可能性が高い。金融破綻の一因は日本の超低金利政策にあったのだから、責任を取れと言ってくるかもしれない。かといって、ビル・クリントン政権の時代、日本の政府やマスコミが行ったように共和党支持を貫くこともできない。今回、同じことをすれば日本は沈没してしまうだろう。





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Last updated  2008/11/06 12:42:38 PM
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