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シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

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2013年08月27日
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カテゴリ:軟弱日本を斬る!
 前回の続き。

 ☆  ☆  ☆

 とりあえずは1日10分間の練習から始めれば充分でしょう。

 本書の情報は、このトランス状態にある女性の「内なる知覚」を通じて、記述しています。こうした試みが可能なのは高度な調整を施された「内なる知覚」と訓練の結果です。

 彼女が物質的環境に強く焦点を合わせている間は、私からの情報を受け取ることはおろか、それを翻訳したり解釈したりすることはできません。「内なる知覚」というのは、つまり、人格的存在の様々な次元の間に意思疎通をもたらす複数の情報回路なのです。

 このような方法でも、情報は物質的言語に置き換えられるため、ある程度の錯誤が生じてしまいます。しかし、それを苦にしては、情報の知覚が全く望めなくなってしまうでしょう。
 
 セッション523……1970年4月13日(月曜日)午後9時13分

 さて……私はある程度時間をかけて、「私たち一人一人が自らの環境を創り出している」という事実を強調してきましたが、それは自らの人生と環境に対する責任は、貴方自身にあることを自覚していただきたいからです。

 もし、その逆の、つまり、それは貴方の環境が、これまでの貴方の知識と体験全てを合わせた集大成である、と信じているとすると、貴方の可能性は制限されたものとなる。

 環境は客観的なもので、貴方自身とは無関係に存在する、と思っている限りは、貴方は人生の大部分と環境について、それらを変えたり、見通したり、さほど明らかではないにしろ、別の選択肢を想像したりする力をもたない、と信じていることになります。

 本書において後から、貴方がたが自らの環境を有益な形へと徹底して創り変えていくための、様々な方法についてお話するつもりです。

 私は、輪廻転生を「環境」という見地から、論じてきましたが、それは多くの思想学派が輪廻の影響を過剰なまでに強調しているからです。そうした学派による学説では現世の「環境」を、断固として妥協を許さない輪廻の法則に律された「過去世」で決定された結果である、と説明しています。

 もし貴方がたが、自らの手ではコントロールし得ない事柄によってなすがままにされている、と感じているのなら「環境」を変えようにも、世の中に影響を及ぼそうにも、現在の物質的現実を何かしら動かすには、自分があまりに無力であるかのように感じてしまうでしょう。

 しかし、輪廻の法則への隷属を強いられる際に掲げられる理由にしても、長い目で見れば大したことではありません。なぜなら時間や文化の流れとともに、道理や常識も変化するからです。貴方がたはキリスト教でいう原罪によって、または幼児期の出来事によって既に判決を下されている身では決してないのです。

 例えば貴方の人生は、貴方がそうあって欲しい、と願うほど充実した実り多きものではないかもしれませんし、これくらいあればと望みながら到底それには及んでいないかもしれません。

 しかし、貴方がたの精神は、キリスト教でいう原罪や、フロイトの言う幼児期神経症[幼児期に受けた抑圧や精神的外傷(トラウマ)が原因で起きる精神障害]、あるいは過去世の影響による暗黒の帳(とばり)に覆われているわけでは断じてありません。

 過去世の影響について、ここでもう少し明確に説明してみましょう。過去世の影響の現われ方は、他の体験による影響の現われ方となんら変わるところがありません。

 時間は閉じたものでなく開いたものであり、例えば過去の1つの転生は、今世の自己や来世の自己と隔たった状態で、過去に埋もれているわけではないのです。

 前にも説明しましたが、転生、あるいは芝居と呼んでおきましょうか、それらは全て同時に起きているのです。創造性と意識は、決して直線的に進歩するものではありません。貴方がたは、それぞれの転生で、自らの舞台である「環境」を、自身で選択しているのです。

 そして今世においても自分の両親や、どのような幼児体験をするかなどといったことを、全て自らの手で選んでいます。他の誰でもない、貴方自身が脚本を書いているのです。

 ジョークに登場する「ボンヤリ教授」さながらに、意識的自己はそうした全てを忘れています。そのため、脚本のなかで悲劇や困難や挑戦に行き当たるたびに、意識的自己は、それらを他の誰かや、他の何か、のせいにしようとします。

 私は本書を書き終えるまでに、貴方がたがどのようにして一瞬一瞬の体験を創造しているのか、を明確に述べていくつもりです。そうすることで、貴方がたは顕在意織のレベルにおいても、創造に伴う真の責任と言えるものを、完璧とはいかないまでも、かなりの程度まで果たし始めることができるでしょう。

 本書を手にしながら、貴方のおられる部屋を見回してみてください。机や椅子、あるいは天井や床は、いかにも本物らしく堅密にがっしりと、極めて不変的に感じられることでしょう。また同時に貴方自身の身の上は、それとは逆に、誕生と消滅の狭間に囚われた、このうえなく脆弱なものに感じられるでしょう。

 貴方がたが死んで久しい未来にあっても、この物質的宇宙は変わることなく存続していることを思うと、嫉妬さえ感じる方もおられるかもしれません。

 けれども本書を読み終わる頃には、貴方の意識の永遠なることや、現在それほど堅固で揺ぎ無く映る貴方の「環境」や、宇宙の物質的側面の非永続性について、はっきりと理解されていることを望んでいます。

 ☆  ☆  ☆

 次回に続く。





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Last updated  2013年08月27日 14時13分11秒
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