アイルランドの女性シンガーというと、日本では【エンヤ】が人気があるし有名なんでしょうが、本国ではどうやらメアリー・ブラックの方が一般的みたいですね。
この『NO FRONTIERS』の素晴らしさを知ってからは、それも納得してしまいました。いわゆるケルト・ミュージック臭さ宗教臭さがなく、すんなり耳に入ってくるフォークソング、アイリッシュフォークが聴けます。
張りがあって澄み切ったメアリー・ブラックの声が、力強くもあって優しさに満ちたメッセージソングで、シンプルなメロディーに乗って歌われます。
アイルランドの歴史の重みみたいなものが、アコースティックなサウンドにのせられると、より真実味が感じられるというか。。。。
余分な音は要らない。人々にアピール出来る、生の言葉があればそれでいいのだ。
《NO FRONTIERS》
♪あなたの人生が心休まらぬ いばらの寝床であるならば
そして魂を横暴な男に囚われているならば
正義と公正を乞うあなたの心は
明けぬ男の夜に差す、一筋の汚れない光
あなたの瞳に映るささやかな兆し
それはひばりのさえずりのように
この暗黒の夜をなぜか
少しだけ暖かく感じさせてくれる
少しだけ暖かく
そして抱いていてくれるの、恐怖がその手を緩め
天が思いを遂げる日まで
そう天が思いを遂げたなら
何もかも和を成して
人の心の内を知り
夢は真となるでしょう
天は広く、そして果てしない
あなたの瞳に、私は天を見た
天は広く、そして果てしない
あなたの瞳に、私は天を見た♪
深い歌詞ですね。暖かくて力強い励ましのメッセージを感じ取れます。しかも、
しっとりと根深く心に浸みるメロディーで、ほんと癒されます。アコースティック・ギターとアコーディオンの音色が優しくて落ち着きます。後世に歌い継がれる雰囲気を持った名曲だと思います。
1989年にリリースされた本作は、アイルランド・ヒットチャートのトップ30に実に56週間も留まるヒットを記録したといいいます。
全曲聴き終えると、くすんだ心の闇が取り除かれて、目の前の視界がパッと明るくなったような気分になります。
一生手放したくない、愛聴盤。そんな気持ちになる『NO FRONTIERS』。名盤です。
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