自分の欠点や弱いところは、自分が一番良く知っている。でも、自分以外の人には知られたくない。特に初対面の人には、なるべく気づかれたくないから、いつも以上に気丈に振る舞ったりもする。なるべく弱点が見えにくいように自分の自信のある所を見せようと常に考えたりもするものです。
弱さや駄目さかげんを、許してくれる。そんな人が理想かもしれない。ありのままの自分でいることを許容してくれるそんな人。
多くの薄い友情よりも、少なくても確実で熱い(厚い)友情があればそれでいい。
《ぼくたちの失敗》
♪春のこもれ陽の中で 君のやさしさに
うもれていたぼくは 弱虫だったんだよね
君と話し疲れて いつか黙りこんだ
ストーブ代わりの電熱機 赤く燃えていた
地下のジャズ喫茶 変われないぼくたちがいた
悪い夢のように 時がなぜてゆく
ぼくがひとりになった部屋に きみの好きな
チャーリー・パーカー 見つけたよ ぼくを忘れたかな
だめになったぼくを見て きみもびっくりしただろう
あの子はまだ元気かい 昔の話だね
春のこもれ陽の中で 君のやさしさに
うもれていたぼくは 弱虫だったんだよね♪
森田童子というフォーク歌手の存在を知ったのは、大概の人と同様TBSで放送されていたドラマ「
高校教師」で主題歌として流れていたから。私もこのドラマは好きで毎週見ていました。高校教師と女子生徒の禁断の愛という、危険だけど甘い蜜の味がする世界に、憧れてしまいました。心中という愛の究極の結末を予見してしまうような、ハラハラ感ドキドキ感があったかなぁ。
そのドラマの世界と共に、はまってしまった森田童子の世界。暗さというよりも、ピーンと
張りつめた美しさ、ガラス張りの世界がありました。
《みんな夢でありました》
♪ぼくはもう語らないだろう
ぼくたちは歌わないだろう
みんな夢でありました
みんな夢でありました
何もないけど
ただひたむきな
ぼくたちが立っていた
河岸の向こうにぼくたちがいる
みんな夢でありました
みんな夢でありました
もう一度やりなおすなら
どんな生き方が
あるだろうか♪
この曲は歌詞をそのまんま読んでいると、敗者の弁みたいなのですが、聴いていると何故か
清々しい気分になってしまう不思議な曲です。過去とは決別するけれど、自分がやり通した精神性については何の後ろめたさもない。この先も決して変わらない自分がここにいると。時代は否定しても、自分の存在は否定はしない。そんな優しいメッセージが伝わってくるんです。
編曲者に石川鷹彦さんや木田高介さんの名前があるけど、確か【イルカ】や【沢田聖子】のアルバムもこの人達のアレンジの曲があったと思う。楽曲を純粋でピュアでダイヤモンドクリスタルのように輝かせるのが得意なアレンジャーだなと思います。
森田童子は1983年ロフトでのライブを最後に引退したそうです。“自分の役割は終えたんだ”という見方と、“一番輝いている(美しい)時に引退したかった”という推測ぐらいしかできませんが、
一度は生で聴きたかったなという思いは募ります。
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いつもロックの部屋にアクセスありがとうございます。実はこの森田童子ベストコレクション『ぼくたちの失敗』は、細々とやっていた楽天アフィリエイトのポイントで購入させて頂きました。楽天アフィリエイトをクリックしていただいた、皆様ありがとうございます。記念に残る素晴らしいアルバムと出会えて良かったです。あっ、バレンタインデーのリンクは終わったら自然に消えていました。(笑)また面白そうなのがあったら貼り付けてみたいと思います。