《ヴァンパイア・ウイークエンド、MGMT、ダーティー・プロジェクターズ、アニマル・コレクティヴらの登場で沸くNYインディ・ロック・シーンの中でも、2010年最も飛躍を遂げているラ・ラ・ライオット。USインディ・ロックにチェロとヴァイオリンを大胆に取り入れたドラマティックなサウンドが圧巻な本作品は、インディ・リリースながら、全米チャート36位を獲得するなど、スマッシュ・ヒットを記録中。》~CDジャーナルより~
ファーストアルバムが今年の7月にようやく日本盤化されたと思ったら、10月にセカンドアルバムのリリース、今度はすぐに(1ヶ月遅れだったかな)日本盤化されましたね。ボーナストラックが4曲も入っています。ちなみにファーストの『THE RHUMB LINE』は2008年の年間ベスト20に入れたぐらいの愛聴盤でした。(今でも聴いています)
基本的にファーストと大幅な変化はないけど、曲調に
伸びやかさと明るさが増したような気がする。ピアノやストリングスが前にグイグイと出てきて、躍動感が増した。そしてヴォーカルのウェスの声も柔らかくて、伸びやかでヴァイオリンの響きと見事にハーモナイズしています。
彼らのサウンドの魅力は、ギターがリズムをカッティングして、ヴァイオリンがメロディーを奏でて感情をメランコリックに主導するところ。楽器の各パートも見通しが効いていて、アンサンブルされている。ファースト以上に『THE ORCHARD』ではクラシカルな方向にいっているような感じで緩さが増した。なので、
聴いていて凄くまったりします。
女性ヴォーカルがメインの「YOU AND I KNOW」みたいに、アルバムの真ん中に挟まれるのも良いですね。良いアクセントになっています。
厚くてきめ細やかなコーラスワークが聴ける「MASSACHUSETTS」等にバンドの確かな成長を聴き取れます。
《緻密に組上げられたアンサンブルの包み込むような温かい手触りに、メロディラインに潜むわずかなペーソスに、このバンドの本当の懐の広さを思い知ります。色づく秋の確かな実りを告げる文句無しの名盤。》
アジカンの後藤さんのコメントです。秋でも冬でもいいと思うけど、寒いときに聴くと暖かくなれそうな作品です。
Ra Ra Riot/Orchard