「認知症カフェ」が全国の特養などで、毎月開かれています。カフェとは、本来コーヒーの意味です。転じて、コーヒーなどを飲ませる飲食店を意味します。特にパリやウィーンのものが、よく知られています。日本では、明治時代の終わりに、銀座にカフェー・プランタンが開業しました。パリのカフェのような芸術家の集まるサロンを目指しましたが、本場のカフェでは男性が給仕をするのに対し、プランタンでは女給を置きました。これが評判になり、その後のカフェといえば、社交喫茶など風俗営業の業態に変質していきました。いまで言うクラブやキャバレーです。
昭和四〇年代、街には喫茶店が多くあり、どこも酒類を扱わない純粋な喫茶店でした。もちろん、女給(ホステス)による接客はありません。明治のカフェなどの「特殊喫茶店」と区別するために、「純喫茶」と呼ぶようになったそうです。新聞や雑誌がそこで読めるので、若い時には暇つぶしに純喫茶によく行きました。その頃、歌声喫茶、漫画喫茶、ジャズ喫茶、名曲喫茶、同伴喫茶などもありました。そしてノーパン喫茶がはやった時期もありました。いまは24時間オープンのインターネットカフェを街でよく見ます。そしてコーヒーは喫茶店ではなく、コンビニで飲む人が増えています。