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おもいつくまま きのむくまま(経済指標グラフからみえるもの)

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2009年05月22日
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新型インフルエンザ感染者数は、報道を根拠にするならば、年齢に明らかな偏りが見られる。日米墨3カ国すべての国で若年層の感染者数が非常に多いということである。日本は、特に、高校生の患者数が非常に多い。このことを考えてみると、高校生の生活様式及び行動様式が感染リスクを高めているとは考え難い。日米墨3カ国で若年層が共通の生活様式及び行動様式をしているとはとても考えられない。共通点といえば学校で授業を受けることだが、これで、こんな偏りができるとは思えない。若年層の方が新型インフルエンザ感染感受性が高いと考えた方が妥当である。免疫力の問題なら低年齢層でも若年層と同様の傾向をしめすはずだが明確に確認できない。

インフルエンザウイルスの細胞感染から増殖までのイメージは下図のようになっている。
インフルエンザウイルス増殖図.jpg

これを見ると、年齢が影響しそうな箇所は、体の中に入ってきたインフルエンザウイルスが呼吸器にある「プロテアーゼ(ペプチド結合加水分解酵素)」によって活性化し、感染力を獲得する段階が怪しそうに思える。
酵素量・活性は、年齢により変化する可能性が高いからである。

『インフルエンザウイルスの生体内増殖に個体由来のトリプシン型プロテアーゼが必須で,ウイルスの感染性発現の決定因子になっている.最近このプロテアーゼ群の解明が進み,気道の分泌型プロテアーゼのトリプターゼクララ,ミニプラスミン,異所性肺トリプシン,膜結合型トリプシン型プロテアーゼ群が相次いで同定された.これらのプロテアーゼはそれぞれ局在を異にするだけでなく,ウイルス亜系によってプロテアーゼとの親和性を異にして,ウイルスの増殖部位と臨床症状を決めている.方これらのプロテアーゼ群に対する生体由来の阻害物質の粘液プロテアーゼインヒビターや肺サーファクタントが明らかとなり,合わせて個体のウイルス感染感受性を決める重要な因子となっている.』(日本薬理学雑誌 Vol. 122 (2003) , No. 1 45-53 「徳島大学分子酵素学研究センター・酵素分子化学部門」)

もし、インフルエンザ感染感受性と年齢に相関があるならば、次の新型インフルエンザ感染が予想される冬の防疫対策に役立つかもしれない。

急激な感染者の増加を避け、感染者総数を抑えることが、新型インフルエンザの被害を最小にすると考えられる。感染者総数を減らすことが死亡者数を抑える最良の方法である。これを達するには、ワクチンの効率的な使用方法を検討する必要があると考えられる。現状より、ワクチンを必要量確保するのは難しいと考えられるからである。医療関係者の他に、誰に予防接種するのかが問題になる。急ごしらえのワクチンは、安全性の問題があることを考慮しなければならない。

ひとつの方法として、感染感受性の高い若年層へ集中してワクチンの予防接種をする手もあると思われる。要は、感染症の流行で、感染症媒介者を駆除すれば、感染が拡がらないのと同様の理屈である。

若年層は、基礎体力・基礎免疫力共に高い為、予防接種による副作用で重篤な障害を負うリスクが小さく、予防接種で高い効果が期待でき、少子化の影響で人数も限られる。冬までの時間は少なすぎて、ワクチン量と安全性は、トレードオフの関係になる可能性が高い、基礎体力・基礎免疫力の弱い、重篤リスクの高い層へのワクチンの予防接種は注意が必要となる。

感染感受性に大きな偏りがあるとするならば、高校生・大学生への予防接種を半義化するのも有効な防疫手段になりそうに思える。

感染者を出した学校関係者へのパッシング状況を見ると学校関係者は、むしろ実施してくれと頼まれそうではある。学校関係者へのパッシングを見聞きするたび、なんて不条理なんだと思うことしきりではある。

 






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最終更新日  2009年05月22日 19時28分55秒
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