教科書
『偏向教科書をつく衝撃の国会証言』(昭和五十六年四月二十日 株式会社国民新聞社発行)なんていふ古い冊子が出てきたので読んでゐます。まだ途中なのですがなかなか興味深い内容です。当時は「共産党がつくり(執筆者)自民党が買上げ(無償配布)社会党が選んで使用(日教組)してゐる」といふ批判まで出てゐたとあります。『魏志倭人伝』についても触れられてゐますが、これもよくよく考へてみれば中国の正史なんですよね。『邪馬台国』とか『卑弥呼』といふ名称にも、「邪」とか「卑」などといふ怪しげな漢字が使はれてゐるのはそのせいだつたのか。等々、今更ながら気付かされましたよ~(´;ω;`)学生時代はこの頃の日本の資料が乏しいから仕方なく中国などの史書を引用して説明してあるのかな?くらいにしか思つてゐなかつたのですが、この本の中でも取り上げられてゐる日本の正史(記・紀)をもう一度確認してみないとダメですね、これは。「自虐史観」といふと、近代史のことばかり考へがちでしたが、古代史から疑ひ直してみなければいけません。この本の感想はここまでにしておきますが、とりあへず、私は「歴史教育」といふのは「歴史研究」とはまた別のものであつてよいのではないかと思ひます。子供たちに嘘を教へよ、とは言ひませんが、日本を尊び、日本を愛する(偏狭的な意味でではなく)教育がなされなければ、あまりにも虚しいではありませんか。日本人であることに対する自信や誇り、このやうな精神が養成されてこそ、初めて日本の過去、現在、未来に対し責任をもつて挑む勇気も涵養されるのではないかと思ひます。本当の意味で世界に貢献できる日本人を育成するにあたつても、それは大変重要なことではないかと思はれます。話が抽象的になつてきたのでこの稿一旦終了。