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私は、小説が書けない

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カテゴリ:シリアスな話

先日のブログへの温かいコメントありがとうございました!
それで、一つ補足説明なんだけど。って、あれだけ書いても
まだ書き足らんのかぃ!?って感じかっ??
まぁ、とにかく・・・

“フリーランス生活”のことを書く度に、いつも思っていたんだけど。
もしかして、私。「フリーランスが私の生きる道!」みたいな印象を
与えているかなぁ?もしそうなら、ごめんなさい。
だって、全然そうは思っていないから。ってか、今の状況を見て考えると、
おそらくこれからもフリーランスを続けるでしょう、という感じ。
というのも、もうそういう道筋を立てているのだし、とにかく頑張りたいのよ!
でも、ポイントは“おそらく”。つまり、“絶対”ではない。
もし何かのチャンスが舞い降りてきて、それが自分にとって絶好のチャンスで、
でも正社員になることが条件なら・・・真剣に考えてみますよ、勿論。
一度切りの人生なのだから、できるだけ多くの感動を体験したいもの!

ってなワケで、またまた“感動”の話になっちゃったけど。
スポーツの世界にも心が震えるほどの感動が多く存在している。
そして、ただただ感動するのではなく、選手たちの姿を通し、
自分も勇気付けられ、学ばさせて頂くことが多い。

そしてスポーツといえば、
大阪で開催されている世界陸上2007は昨日、2日目を向かえた。

実施された数ある競技の中、男子100mの準決勝と決勝も行われ、
世界中が世界最速の男を決めるレースに注目した。

この戦いは、現世界記録保持者アサファ・パウエル(ジャマイカ)と
アメリカのタイソン・ゲイとの文字通り一騎打。
そして、最後に勝利の女神が微笑んだのは、ゲイ選手だった。

予選、準決勝とあまり調子の良さそうではなかったパウエルに対し、
ゲイは堂々とした走りをずっと見せ続けていたので、
別にビックリ仰天ってほどの結果じゃなかったんだけど。

ただ、出足はパウエルのほうが速かった。
このまま行けば、パウエルが勝者になるようだった。
しかし、ゲイは臆することなく、そのライバルを最後の20m近くで追い抜き、
見事に金メダルを手に入れたのだった。

対するパウエルは、ゲイに抜かれた時点で力が抜けたのか、
2位もあっさりとバハマのデレック・アトキンズに譲り、結果は3位。

何がいけなかったのか?

それは、パウエルが諦めてしまったから。
コメンテーターのカール・ルイスも、「ゲイに抜かれたパウエルは、
レースをそこで諦めてしまったようだった」と語っていた。
どういう感情が彼の心に渦巻いていたのかを知る術はないけれど、
やはりスポーツマンとして諦めとは無縁でなければ・・・などと言えば、
厳しすぎる意見でしょうか?

ところで、“諦めない”選手といえば朝原宣治。
35歳の彼は、パウエル(24歳)やゲイ(25歳)など
対戦相手の殆どが10歳以上も下ということで、年齢的にかなり不利。
しかし、それ以上のマイナス要因は、朝原が日本人だからということもある。

短距離という競技はご存知のとおり、アフリカ系の方々が絶対に有利なのだ。
これは差別でも何でもなく、科学的根拠に基づいている。
アフリカ系の選手は足の長さだけではなく、筋肉の付き方なども含め、
“走るために生まれた”と言える体つきなので、仕方のないこと。
それ故に、伊東浩司が現役の頃は、筋肉の付き方をできるだけ
アフリカ系の体格に近づけるようなウェイトトレーニングをしたほどなのだから。

でも、こんなこと。私が言うまでもなく、朝原本人は一番知っていたと思う。
金メダルなんて望めない世界なのに、それどころか決勝進出すら
叶え難い夢なのに・・・朝原はその長い選手生活の中、本当によく頑張った。
もし賞を与えるのなら、“努力賞”こそ彼のためにあるぐらいだ。

ビジネスの世界では、自分が十二分に輝けない分野からはそそくさに手を引き、
“これぞ私の世界”を見つけることが成功への第一歩だし、それが賢いやり方。
つまり、“諦めの大切さ”も仕事の上では飛躍する秘訣なのだ。

しかし、朝原はビジネスの世界では生きていない。
彼はあくまでも陸上選手で、彼が生きているのはスポーツの世界。
スポーツマンは勝つための駆け引きはしても、諦めてはならない。
諦めとは、ビジネスでは得策の一つであっても、
スポーツでは存在してはならないものなのだ。
どんな不利な立場にいたとしても、最後まで戦い抜く。
それがスポーツマンの宿命で、それがスポーツという世界を美しく彩るのだ。
そして、思わぬどんでん返しが起こるのも、スポーツの世界なのだ。

残念ながら、昨夜そんな奇跡は起こらなかった。
準決勝敗退が決まった後、インタビューを受ける朝原は、
話の途中で声を詰まらせ、「すみません・・・」とうつむいて静かに号泣した。
彼が公の場で涙を見せるのは初めと言っていいほど珍しいことだったが、
それは同時にとても感動的な光景だった。

無言で肩を震わす朝原の姿は、こちらの目頭までもを熱くしてくれた。
しかし、もらい泣きしたのは私だけではなかったはず。

その涙は、どの金メダル選手が流す涙よりも、
日本に住む多くの人々に、一番の感動を与えてくれたのかもしれない。






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最終更新日  2007年08月27日 18時58分54秒
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