カテゴリ:世の中の話題から
今朝の日経朝刊の一面の特集「官を開く」に、気になる一文がありました。(この記事はネット上には載っていません)
それは、「国家公務員全体の98.4%が成績優秀者である」ということ。 これは、2002年度の国家公務員の評価実態なのですが、「良好な成績」と分類されると昇給の対象となるそうで、そう分類される国家公務員がほぼ全員であるという不思議な実態が今でもまかり通っているというのです。 上場企業の9割が導入している能力主義は官では国家公務員だけでなく地方自治体においてもほとんど導入されておらず、なおかつ評価システムすら上記のようにまったく機能していない、という現状。 記事では、大和総研の主任研究員の鈴木氏の試算、 ・バブル崩壊後の15年で官民の給与格差は1割以上広がった ・国と地方の公務員給与が民間並みになれば年5兆円の歳出を減らせる というものも紹介されていて、これは歳出削減か増税か、といった話どころではないな、とも感じさせます。 また、この記事では東京都千代田区の石川区長の以下のような新しい取り組みも紹介されています。 ・ボーナス制度に能力主義を徹底させ、入庁年次でほぼ横並びだった支給額を見直す:部長級での現在最大数万円の差を57万円に広げる ・課長級以上の65人を対象に、企画力・指導力など12項目を5段階で評価し、低評価なら大幅に支給額を減らし、一部を高評価者にまわす ・区長はこの4年で新規採用を抑制するなどして区の職員を15%純減させた ということなんですが、確かにこれは民間の企業ならば今やもう当たり前のような話で、それが異例のこととして記事になっていること自体がこの世界の異様さを物語るなあ、と感じたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/12/06 10:01:22 AM
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