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カテゴリ:mix-ed up football
ワールドカップへ向けてなのか、
ここ3週間で、FIFAから色んな通達が出されている。 ・各国リーグのチーム数を16に削減すべき ・人種差別への厳罰規定 そのほかについては省略するとして、今回はこの2つについて取り上げたい。 現在のサッカー界の大きな問題点と言っていい、 試合数過多と人種差別問題。 それにメスを入れるべく、このような対策や問題提起がされているのだが、 対策としては少し見当違いの気がしないでもない。 まずチーム数の削減についてだが、 現在の3大リーグ(イングランド、スペイン、イタリア)では、 トップリーグのチーム数は20となっている。 各チームとホーム&アウェイで戦うから、1シーズンは38試合になる。 チーム数を16とすると1シーズンは30試合になり、8試合削減できる。 その分を選手の休養に充てようという目論見だ。 試合数を削減出来るから良い提案に思えるが、 そもそもこれだけ試合数が増えたのは、 サッカーという市場が巨大化してしまったため。 各国リーグや上の組織の人間が利益を追求するがために、 意味の分からない大会を新設したり、 放映権料目的で開催のスパンを短くしたからだ。 コンフェデ杯やクラブW杯など、 普段は見ることのできないクラブ・国同士の真剣勝負が見れるという面もあるが、 そのための移動や準備を考えると、 選手の負担になっているのは間違いない。 年末年始のリバプールなど、ほぼ3日に1試合のペースで約2ヶ月試合をこなし、 なおかつイングランドと日本の往復移動も含んでいた。 そんな状況で選手に休息などあるはずもない。 次に人種差別だが、 これはサッカー云々を言う以前の問題だ。 特にスペインやイタリアで問題になっているが、 選手が試合を放棄するほどの人種差別が行われているらしく、 早急な対策が必要だった。 そこでFIFAが規定を設けたわけだが、その内容が、 1・人種差別を起こしたクラブには勝点3の没収 2・2回目は勝点6の没収 3・それ以後はクラブの下部リーグ降格 というもの。 人種差別を起こしているのはサポーターであって、 つまり、 「人種差別的行動を取ると応援するチームが優勝から遠のきますよ、 トップリーグではプレー出来ませんよ」 と、サポーターへ圧力をかけるような内容になっている。 と同時にクラブにも圧力がかかるようになり、ヴェンゲルなどは、 「規定には大賛成だが、 クラブに100%の責任を負わせるのはどうかと思う。 5万人のサポーターから5人をどう区別するのか。」 と、対策内容に疑問を投げかけている。 全クラブ、全組織で人種差別を撤廃しなければならないのに、 責任を被るのは人種差別者を出したクラブのみで、 つまりは自己責任的内容の規定になっている。 対策を施すこと自体は間違ってない。 その内容に問題があるわけで、 どうも責任や負担を他に押し付けて、 自分たちは利益を確保するのに必死な感じがして仕方ない。 だからこそ、サッカー市場がここまで大きくなったのかも知れないが、 大きくなりすぎた面もある。 正負関係なく、利益、責任、負担を分担し、 組織とクラブが相互補完の関係を強く構築する必要がある。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.19 23:16:43
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