|
テーマ:サッカーあれこれ(19851)
カテゴリ:mix-ed up football
イタリアの優勝で幕を閉じた2006年のワールドカップ。120分戦い終えて決着付かずPK戦までもつれ込んだが、今後はこういったシーンが見られないかもしれない。
FIFA会長ブラッターがインタビューに答え、ワールドカップ決勝の再試合制を提案した。 「チームプレーを本質とするサッカーが、 1人の主役の一蹴り、つまりPKで決着することは、正しいとは思えない。 90分間と延長戦を戦っても勝者が決まらない場合、 一旦試合を中断し、2日間待って再試合を行う方が良いだろう。 だが、これは決勝の場合だけだ。」 一瞬で勝敗が決するPKはキッカーに極度のプレッシャーを与え、敗者を決定付けたキッカーには生涯拭い去れない重荷を背負わなければならない。また見ている側にとっても心臓麻痺で死者が出るほどの興奮状態を引き起こす。これが優勝を決める決勝のPKなら、刹那の歓喜と絶望は目に見えて混乱状態に陥ること間違いない。 ブラッターはこれを決勝に限り廃止し、再試合を行うのはどうかと言っているのだが、個人的には反対の立場を取りたい。 やはりあのPK戦独特の雰囲気は、プレーしている選手には悪いが、見ている側としてはコンペティションが上がれば上がるほど興奮の度合いを増すし、ドラマ性も増えてくる。また再試合を行うということは余計に1試合多く戦うことになり、より選手の疲労が増す。ただでさえ1ヶ月で7試合もこなしているのに決勝再試合となれば、選手のコンディションが万全になるとは到底思えず、決勝という夢の舞台で平凡な試合しか出来ないのが目に見えている。 そもそもブラッターの言うように「サッカーがチームプレーを本質とするもの」なら、なぜ決勝だけなのか。トーナメント1回戦だろうが準々決勝だろうがサッカーはチームスポーツであり、決勝を再試合にするならこの段階でも再試合にするべきだと思う。特にノックアウト方式のPK戦はブラッターの言う「1人の主役の一蹴り」で試合が終わってしまう公算が大きい。それを決勝だけ変更してそれ以外は現状維持というのは少し違うように思う。 もちろん次のワールドカップからすぐに採用されることはないだろう。カードの取り扱いやスタジアムの確保やチケットの販売など諸々の課題を解決しないといけないからだ。 あまりにも唐突な今回の提案なので、どうも政治的匂いがして仕方がない。本当にサッカー界の現状を考えて提案しているのか、それとも他の別なところに視線が向いているのか、いずれにせよ結果的にサッカー界の発展に繋がればそれはそれでいいのだけれど。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[mix-ed up football] カテゴリの最新記事
|