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隠者の遠近見聞回想録

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2008/07/29
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テーマ:お勧めの本(7264)
カテゴリ:カテゴリ未分類

 

世に有名な「君主論」の作者は、

何を見て、何を行い、何を考えたのか・・・。

 

ルネッサンスの黄昏間近かなフィレンツェを舞台に、

縦横無尽に活躍した一人の「外交書記官」。

 

この、あまり風采のあがらない一庶民的な外交書記官こそ、

後世、「マキアヴェリズム」という、ある種、忌まわしいイメージを伴って想起されてきた男だ。

 

見落としてはいけないのは、この男は、「外交官」ではなく「外交書記官」にすぎなかったことだ。

 

著者の「塩野七生」は、この男が暮らしたフィレンツェに住み、

同じ街の住民である親しみを込めて、

この誤解されがちな男の等身大の相貌をよく伝えている。

 

中公文庫で約630ページもあるが、時を忘れ、一気に読ませてしまう。

イメージしていた権謀術数家の像は崩れ、

誠実で忠実で小市民的な官吏としての仕事ぶりに、親しみと愛しさまで感じてしまう。

 

塩野七生という作家に初めて出会った記念すべき一冊でもある。

 

 

いのち短し  恋せよ乙女

紅きくちびる  あせぬまに

熱き血潮の  冷めぬまに

明日の月日は  ないものを

 

 

 

マキアヴェッリもある年齢に達した頃から、

心からの共感をもって口ずさんだのではないだろうか・・・、と、塩野女史はいう。

 

                  昭和63年度女流文学賞受賞    中公文庫






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最終更新日  2008/07/29 01:13:17 PM
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