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オマエがこの世に生まれ出でてから、 今日で、ちょうど、25年、四半世紀が経った、な。
オマエが生まれた時のことは忘れられない。
初めての子というだけでなく、 陣痛が始まってから産声を聞くまで三日三晩もかかった、 その間に起こったことも忘れられない。
なかなか生まれ出ようとしないオマエのことを、母とよく話しをした。
いまどきの産科医は、自分の都合で、出産日を決めてしまう。 当時も、陣痛促進剤を使用するのは、ごく普通のことだった。
だが、オマエを取り上げてくれた老医者は、頑固一徹のオヤジだった。 「生命の誕生は自然に任せる」・・・と、三日三晩もつきあった。
「眠り腰」とかいうようで、なかなか、陣痛が切迫してこないのだ。
生命の誕生には、月の満ち欠け、潮の干満が大きく影響すると聞いていたが、 ソレは、本当にそうだったと、母も私も身をもって体験した。
なにしろ、三日三晩もつきあったのだから、ね。
私の、26歳の夏だったよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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