田植えして一ヶ月くらいに良く受ける質問は。
田植えして一ヶ月くらいに良く受ける質問は。G南九州の早期栽培における平均的な田植えから、ほぼひと月。活着したイネの生育はいかがなものでしょうか。今回は、田んぼで生長しはじめた そんな時期のイネに関して、多く寄せられる質問に関するおはなしです。よろしかったらご参考に。。 ↓そんな生育に関する質問ですが、たとえば・・・ ● 葉に条〔すじ〕状の食害ができる ● 株ごとなくなる ● あぜぎわの葉に斑点状の枯れた点ができる ● 分けつ〔イネの株がますこと〕がうまくいかない ● 下葉が黄色くなっているが、これは病気ではないのかといったところが代表的な質問の内容となります。あなたのイネの生育で、あてはまる点はありませんか?さて、その質問の答えですが、 ■ 葉に条状の食害ができるのはイネミズゾウムシの被害 ■ 株ごとなくなるのは、ジャンボタニシによる食害と考えて良いかと思いますので、薬剤散布などの対策をほどこせばよいということになります。そして のこりの質問である ● あぜぎわの葉に斑点状の枯れた点ができる ● 分けつ〔イネの株がますこと〕がうまくいかない ● 下葉が黄色くなっているが、これは病気ではないのかですが、これらは、まずまちがいなく土中の酸素不足が原因の生育不良です〔とくに田植直前になって 生の有機物をいれた田んぼや、前作の葉もの野菜や牧草を鋤きこんだ田でおこりやすい〕。田にはいって、歩いてみるとわかりますよ。そんな田に入って歩くとでてくるものは、泡・泡・泡 ・・・・そう、土中の有機物が微生物によって分解される過程ででてくる メタンや硫化水素など の気体が、湧き出ているのです。つまり水面下の土の中では → 田の土の中の生の有機物が分解し、ガスが発生している → 土中のチッソが有機物の分解に使われているという状況に陥っている。この状態では、イネの根が酸素を吸えませんし、生育に必要なチッソ分も土中で不足する。結果として、根の生育がうまくいかないために、その影響がイネ全体の生育に及んでいると考えられるわけです。したがってこんな場合の対策は、 → 田の表面を空気に触れさす → 土中のガスを逃がすことが有効となります。その方法ですが、 ■ 田の水を抜いて、田の表面を出す ■ 除草を兼ねてタズリさまを使用するといった対策が効果的となります。イネの生育がどうも思わしくないと、思われている方は、ぜひ、お試し下さい。そうそう、そして タズリさま。土中に空気も入れ、そのうえ除草もできる現代版のタズリさまは たとえば こちら です。 ガスを抜くことが功を奏して、イネの生育が回復したとき。そのと きに思う・・・「農家は田にはいってたんぼ、いや、なんぼ/笑」。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」