七詩さんのHP

2010/12/20(月)21:26

加速する外国人採用

最近、企業で外国人採用が加速しているという。 外国人といっても主に中国人なのだが、たとえ日本人と中国人の資質が同じだとしても、中国からやってくる留学生はほぼ上位圏の若者達だ。 日本人の上位層が殺到するとも思えない企業の採用担当からみれば中国人をとりたくなるのも無理はない。おまけに日本に滞在していれば日本語はほぼ使えるし母国語を使えるのも強みだ。さらにいえば中国人には英語の得意な人も日本人よりもはるかに多い。 これによりただでさえ厳しい日本人の就職はますます大変になる。 いや、採用どころか既存の社員でも日本人を外国人に置き換えようという動きもあるようだ。 最近話題の英語公用化もそうだが、そうした企業の中には日本人社員を全員海外に出す方針をうちあげたところもある。 大企業でも英語使いの社員を育てるには留学や海外支社勤務を一定期間命じ、語学習得の機会を与える。 それをいきなり単身での店長勤務を命ずるとなると、ていのよい「日本人切り」としか思えない。 * そこで不思議に思うのは下記の点だ。 日本での外国人就労は規制がったはずなのに、いつその規制が緩和されたのだろうか。 本来ならこうしたことはもっと議論をしなければならないテーマでもあるのに、外国人採用という既成事実ばかりがすすむことに不安を感じる。 おまけに今朝の朝日の夕刊などは中国人採用にのりおくれるなといわんばかりの記事を一面トップにのっけている。 こうした外国人採用の規制緩和も財界が昔から主張してきたことだ。 たしかに企業の利益、株主や役員の利益だけを考えれば、雇用の規制なんかどんどん緩和した方がよい。 人を安く使う自由、モノ扱いして使い捨てる自由、過労になるまで働かせる自由。もちろん日本人のかわりに優秀で使い勝手の良い外国人を使う自由も…。 財界の要求する自由をどんどん認めていった結果が今日の惨状なのではないか。 お金も時間もない人がどんどん増えているのでモノが売れない。 失業者が増えているので社会は荒廃する。 * 今起きているのは若者と中高年の対立でもないし、民間と公務員の対立でもない。 非正社員対正社員の対立でもないし、日本人対外国人の対立でもない。 新自由主義の名のもとに労働者の権利がどんどん奪われていったこと、日本人の職場がなくなっていったことが問題なのではないか。 財界から献金を受け、財界の望む政策ばかりを行う二大政党制。 このままでいくと行き着く先はホームレスやニート、無業者があふれ、家庭内殺人や児童虐待、通り魔殺人などが頻発するはてしもなく荒涼とした未来図しか思い浮かばない。

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