|
カテゴリ:カテゴリ未分類
外国語を学習する場合には盲点がある。
それはその言語を母国語としている人はだいたい知っているが外国語学習者向けの辞書や辞典には決して載らない言葉というのがあるからだ。 卑語や蔑称の類である。 * 昔ロシア語を勉強していた頃、不思議に思っていたことがあった。 日本人というのはロシア語で「ユポーニェツ」(男)とか「ユポーンカ」(女)とかいうものだとばかり思っていたのだが、シベリア抑留や第二次大戦末期の日ソ戦などをテーマにした小説では「ヤポンスキー」という語が日本人を意味する語として頻繁にでてくる。 いったいどっちが本当なのだ。 最近になって、この「ヤポンスキー」がロシアにおける日本人の蔑称であるらしいことをようやく知った。 ただ蔑称だとしても、その程度はどうもわからない。なんとかスキーなんていう呼び名は人名にもあるし、それほどの蔑視がこめられた呼び名とも思えないのだ。 そしてもう一つロシア語における日本人の蔑称としてユポーシュカというのもあるらしい。 これもなんか語感ではかわいらしい感じで全然蔑称という感じがしない。 たしかにロシア語には愛称と卑称があってカーチャとカーチュカのように「ュカ」という語尾がくると卑称になるようなのでユポーシュカも卑称なのだろう。 そういえば動物や物にも卑称形が使われ、ポーリュシカポーレのポーリュシカはポーレ(野原)の卑称形だし、チュブラーシュカも動物だから卑称形なのだろう…と納得。 ロシア語は名詞が6通りに格変化をするなんてあたりで早々に挫折し、ロシア人とロシア語で会話する機会などもなかったので、「ヤー ヤポンスキー」(英語でI am Japというようなもの)という恥ずかしい間違いをすることは幸いにもなかった。 * ロシア語に比べると、韓国語は文法などが非常に日本語に似ていて学びやすい言語である。 韓国語における日本人の蔑称としてはウェノムとかチョッパリなんていうのがあるが、これなんて韓国語を全く知らない日本人がきいても蔑称というニュアンスが伝わるのではないか。 文法だけではなく、語感も韓国語というのは日本語に似ているものがあるような気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|