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カテゴリ:ドラマ
原題はカプトゥンティ看護師でこれがやぶからぼうに近い意味の言葉なんだろう。実際にはやぶからぼうというよりも、突拍子もないという方が内容に近い。医療ミスの責任をとって病院を追われた精神科医と交通事故で家族を失い自身もPTSDの症状を抱える看護師となると、これで本当に二話で完結するのだろうかと思った。それに物語のペースも決して早くなく、看護師がPTSDだけではなく、死を予見する幻視症状(死に近い人間は黒い煙に包まれたように見える)があると分かるのも一話の真ん中辺だ。それでも、奔放で気ままな看護師とそれにふりまわされる医師が魅力的で先が気になるので見続けると本当に二話で完結した。つっこみどころは多々あるのだが…。 印象的なのは、主人公が看護師に「なぜ医師になったの?」と聞かれると「成績がよかったから」と言い、「なぜ精神科医になったの?」と聞かれると「血をみるのが嫌だったから」と答えるところである。日本でも同じような話をきくので、このあたりの事情は海外も同じなのかもしれない。日本でも訴訟リスクが高い産科や小児科の医師は減っているのに精神科医は増えている。そのせいなのか、街角でも心療内科を掲げる医院は多いし、かつては高かった精神科の閾も低くなっているように見える。医師が増えればそれにあわせて病気も増える。昔は精神疾患での休職などそれほどなかったのだが、今は公的機関などではけっこうそれがあるという話も聞く。 「やぶからぼう看護師」では最初は誰も患者が来なかった医院に、「街は患者だらけよ」という看護師の奮闘で次々と患者がやってくるようになる。たしかに病名はつく。しかし、精神科の診断のほとんどは数値や画像によるものではなく、問診による患者の回答を診断基準にあてはめるものがほとんどだという。精神科は繁盛する社会って本当はどうなのか…とドラマの内容とは関係ないのだが、そんな疑問ももった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月05日 18時00分07秒
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