じつは、ダミーではないか?「戦争法案」
与党推薦の学者が「違憲」だという戦争法案を、なんとしてでも通そうとなりふりかまわないアベ首相の姿をみると、ふと、疑問がわいてくる。アベ自身は、岸信介じいさんの「名誉回復」したくてたまらないし、「戦犯」から解放してくれた米軍に足を向けられない。侵略や戦争責任については否定したいし、占領軍にはありったけへつらう、という「スジ」はとおっているのだろう。しかし、実のところ、経団連や多国籍企業のエライ人たちは、そんなことは「中心課題」ではあるまい。「教え子を戦場に送るな!」とかいう、感性に訴える運動が広がるもとで、戦争の目的のほうがほとんど顧みられていない。話題にならんうちに、TPPを通しちゃうための「陽動作戦」で、アベを踊らせているのではないだろうか?「一致点で団結」して戦争法案阻止のために肩を組む相手は、TPP推進派かもしれない。教え子を「ワーキングプア」に送り込み、社会保障が欲しければ軍隊に入れ(というのがアメリカ社会)。世界中の天然資源や安上がり労働力を、多国籍企業が自由に使うためのTPPに「自らの課題」として反対しない(京教組の大会方針など)。(TPP反対のデモで見た組合旗は、医労連、生協労連だけ。 京都総評の宣伝カーは医労連が借りたのだろうが、 「京都総評」の旗も見えなかった。)戦争というのは「手段」であって、戦争を目的として戦争をするのは、よっぽどイカレたやつだけ。「戦争か飢え死にか」の選択を迫られてから、「戦争反対」と言っても遅い。