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毎年夏になると日本から色んな若者がやって来ます。単なる観光目的もあれば、研修旅行や留学などさまざまです。友人・知人からの依頼もあれば、姉妹都市交流や大学からの依頼などです。たまには県が主催して高校生や大学生をカリフォルニアに送る「21世紀の国際人養成プログラム」などと言うのもあります。
今年も多くの若者との出会いがありました。9月に入り、やっと落ち着きました。昨日の9月1日が最後でした。昨日会ったのは千葉県柏市在住のIさんという20歳の女性でした。大学3年生で英米比較文化学科英語コミュニケーションコース専攻だそうです。大学の海外研修制度に応募し、書類審査、面接を経て、大学から研究資金として奨学金30万円を貰って訪米したそうです。 彼女の研究テーマは「日系アメリカ人の歴史と71回続いている二世週日本人祭りの将来」だそうで、この夏4週間こちらでホームステイしながら、二世週日本人祭りのボランティアをしながら研究を続けていたようです。たまたま彼女が千葉県柏市在住ということで、昨日の一日、同市と30年余り姉妹都市交流を行っているトーランス市の案内を私がしました。 ホームステイ先の方に車で連れてきて貰った彼女とトーランス市役所前で会い、1973年2月に姉妹提携してからすでに38年になる親善・友好交流の歴史を説明しました。その後、近くにあるパロスベルデス高校に案内しました。同校で進学・キャリアー指導を担当している日系三世の女性が現在トーランス姉妹都市委員会の委員長だからです。 訪ねた時間が昼食時に掛かっていたので、1500人の高校生が教室を離れ、ブラスバンドの練習などそれぞれの部活を行っていました。夏休みが終り、学校が始まったのが一昨日だったそうで、久し振りに顔を合わした彼らも日焼けし、元気な賑わいがあちこちにありました。今週末から高校対抗のフットボールの試合も始まるそうで、20名ほどのチアガール達も熱心に練習していました。青春そのものでした。 Iさんに取ってもアメリカの高校を訪問するのは初めての経験だったそうで、興味深そうにいろいろ質問していました。この高校はカリフォルニアの中でも比較的裕福な家庭が多い住宅地にある関係か、大学への進学率は98パーセントだそうです。普通は50パーセント以下でしょうか。近くにある日系人の子弟も多く通うパロスベルデス・ペニンシュラ高校と並び、カリフォルニア州内でも生徒の成績も良く、進学率の高い有名校の一つです。 Iさんはアメリカの高校生の自由闊達な雰囲気や明るさに圧倒されたと言っていました。先生に聞くと、「アメリカの高校の常としてドラッグの問題などもないわけではない」と言っていましたが、本当に青春を謳歌している感じに見えました。個々の学生に話を聞けば、それなりに皆、成長過程の悩みや苦しみはあるのかも知れませんが。私より半世紀以上も若い彼らです。 Iさんがこちらに来て驚いた事の一つはカリフォルニアの広大さであり、ロサンゼルスの広さだそうです。ダウンタウンやベバリーヒルズやサンタモニカなどみんな比較的近くにあり電車かバスで簡単に行けるかなと思っていたら、飛んでもなかったそうです。車がないとにっちもさっちも行かない現状に驚いたと言っていました。カリフォルニア一州だけでも日本全土の広さより更に一割大きいのですから。 次に驚いたのはコミュニティの絆、人と人との?がりの強さと、子供から大人までボランティア精神が広く浸透している事実だそうです。日系社会の温かさに包まれ、それまでの人見知りする性格を克服し、「勇気を出してやってみれば、何でも出来るんじゃないかと思えるようになった」と語っていました。 彼女は9月5日に4週間の滞在を終えて日本に戻ります。多くの新しい友人や第二の家族となったホームステイ先の人々と再会し、また二世週日本人祭りに再度ボランティア出来るよう、来年の夏は今度は自費でロサンゼルスに戻って来るそうです。他の若者達の夏と同じように、Iさんにとっても素晴らしい学びと成長の夏だったようです。(終り) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.09.03 03:19:07
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