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カテゴリ:旅行・史跡など
これから登る韓国岳です。残念ながら雲がかかって良いショットではありませんね。 登るにつれて、前日の高千穂峰の時のような、強風と視界不良に悩まされることになります。 こちらは新燃岳です。 韓国岳避難小屋です。 中はこんな感じです。何もありませんので、ここで休む場合は、寝袋と携帯トイレが必須です。ですが靴を脱いで一休みできるのは、かなり楽だと思います。 まぁ、今回私は休むことはありませんでしたが。 ここからが韓国岳への道です。 頂上まで1.2キロ。早速の泥の道です。朝までふっていた雨のせいですね。ドジな私は、初っ端でこける不運に見舞われました(汗)。 韓国岳への登山は、基本的に木の階段を上っていく感じです。 楽と言えば楽なのですが、時折壊れて間が空いていたり、グラグラの所があり、そう言う意味ではドキドキがあります。 あと、数百段の階段を延々と上っていく感じになるので、地味に体力が削られます。 頂上まで500メートルというところで、練馬のおじさんと遭遇しました。 私がもたもたしている間に、おじさんは登頂を終え、これから宿まで戻るのです(「1時のバスで宿に帰りたい。あとは温泉でのんびりしたい」とのことでした)。 おじさんからの情報で、山頂は風が強く視界も悪いという情報を得ました。 「お元気で!」 ここで2日間ちょこちょこお付き合いのあった練馬のおじさんとお別れです。手をふって別れました(あ、私は羽ふってね)。
山頂に近づくにつれ、階段の壊れいている所が多くなり、岩場を登ることが多くなります。 練馬のおじさんの情報どおり、視界が悪く、叩き付けてくるような強風も多くなりました。森林限界を超え、風を遮るものがなくなったせいでしょうね。 また階段がある所でも、御鉢の絶壁ほどではありませんが片側が崖に面したところを、視界がきかない強風の中を登っていくのは、なかなか怖いものです。 強風が吹き荒れる中、一歩一歩登ってきました。たぶん今回の登山で一番時間がかかった所だと思います。 山頂までおよそ100メートル位のところが、風と霧が一番きつく、さらに細い絶壁の道を進むのは一番きつかったです。何せバランスを崩したらそれで一巻の終わりなのです。 苦労して韓国岳の頂上までたどり着きましたが、ここで今回の登山中最大の失敗が起きました。 いつものように、標識を写真に収めようとしたところ、カメラが作動しません。 げげっ、故障! と愕然としました。 実はカメラは故障ではなく、ただのバッテリー切れだったのですが、この時疲労していた私は、その単純な理由に気がつかず(下の韓国岳避難小屋まで帰って来た時にようやくそれに思い当たり、電池交換したらあっさりカメラは復活しました・汗)、頂上の写真は撮れませんでした(涙)。 ・・・まぁ、撮ったとしても霧ばかりの写真しか撮れなかったでしょうけどね(多涙)。 それはさておき、苦労して辿り着いた韓国岳山頂は、霧に覆われ強風が吹き荒れていました。 予定ではここで昼食を食べて一服して下山予定でしたが、そんなところではありません。這々の体で逃げ出しました(昼は韓国岳避難小屋近くでとりました)。 こうして登頂には成功したものの、写真は撮れず、韓国岳で見たかった爆裂火口跡も見ることが出来ませんでした。 今回の登山、大きな失敗はなかったものの、つくづく天気が悪すぎでした(涙)。
さて、ここでちょっと解説です。 韓国岳ですが、元々は単成火山(一度の噴火で活動をやめてしまう火山)で、噴火の際に、火砕流などの火山堆積物が火口の周囲に堆積して出来た火砕丘であると、地質学的には分類されています。 しかし1回の噴火で、1700メートルもの山を作ったわけですから、火山の力恐るべきです。 名前の由来ですが、霧島市のHPなどでは「九州で一番高い山で、朝鮮半島も見えた」という説を紹介していますが、残念ながら韓国岳から朝鮮半島は見えません。 昔の文献には「唐国岳(読みは同じ「からくにだけ」です)」と書いているものもあることから、おそらくは「異国が見えるぐらい高い山」と言う意味で(もちろん韓国岳から「唐国」つまり中国を見ることは出来ません)、「韓国」「唐国」の文字が使われ、明治時代になって、「韓国岳」で統一されたのではないかと、私は考えています(他にも、樹木も少ない何もないと言う意味の「空国」、「虚国」が転じたという説もあります)。 ちなみにその名前から、韓国の登山者にも人気があり、わざわざ登りに来る人は多いようです。 あ、ちなみに「韓国岳は韓国のもの」という主張は(今はまだ)していないようですから、その辺は鬱陶しい話はありませんからご安心を(笑)。 まぁ、もし外国に「日本山」という山があれば、日本の登山者も昇りたがる人、多くなりそうですから、そういう感じと言うことなんでしょうね(八方美人的フォロー)。 (続きます) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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