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カテゴリ:火山・地震情報の見方
今回の地震でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、地震でご苦労をされている皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 昨日から、また少し大きめの余震が続いてます。累計地震数も1千回を超えており、まだ落ち着かない状態が続いています。私は半月ぐらいと見ていたのですが、余震が収束するにはまだ時間がかかりそうです・・・。 今回も28日16時30分発表の、気象庁の報道資料(「「平成28年(2016年)熊本地震」について(第34報)」)を基に、現在の状況をまとめてみたいと思います。 資料を見ると、25日までは24回まで減っていた余震は、27日には49回まで増えています。昨日28日は15時時点までの地震回数は33回でしたが、内3回は震度4の地震となっており(震度4の地震が起きたのは25日以来です)、昨日はやや大きめの余震が起きていたといえます。 気象庁は、新潟県中越地震(平成16(2004)年10月23日) の時のように、震度5弱以上の余震が、2ヶ月後、3ヶ月後に起きる事態を警戒しているようです。 地震がいつ起こるか、現在の科学技術では予測はできません。いつ地震がきても慌てないよう心構えを作るしかありませんね・・・。
震央分布図を見ますと・・・、これだけ地震回数が多いと、何がどう増えたかわかりませんねぇ(苦笑)。 ですが細かく見ますと、傾向としては日奈久断層沿いに南に、布田川断層帯を北に阿蘇方面に、あと有明海方面に震源域が広がっています。 これが余震によるひずみの解消なのか、中央構造線上を震源域が拡大しているせいなのかは、何とも言い難いですね・・・。 次に下図の空間分布図を見ますと、24日から26日ぐらいまで地震回数が薄くなっていることが見て取れます(特に上の別府方面はわかりやすいですね)。しかし27日あたりから別府方面の地震増加と、八代市方面で大きめの余震が起きはじめたことが見て取れます。 今回新しい図を載せてみました。上のところまでだと少々わかりにくくなってきているので、補足的に追加です。 こちらは地震活動経過図・回数積算図です。 表の見方は、横軸は時間軸、縦軸はマグニチュード(線が大きいほどマグニチュードが大きい)、折れ線は累計地震数です。 そして領域A図は熊本から八代市のエリア、領域B図は阿蘇地方、領域C図は別府・湯布院のエリアに区切ってデータ化したものです。 内容は上の震央分布図のところと被るので解説もどきは控えますが、まだ余震の勢いが衰えていない熊本方面、勢いは衰えてきたもののまだ余震が多い阿蘇地域、熊本・阿蘇の余震に引きずられて不安定な別府地域という図式が、上よりわかりやすくなっています。 こうしてみると、すぐに落ち着く兆しはまだありませんね・・・。現地の皆様はさぞご心痛のことと存じますが、どうかお体に気をつけてください。 それではまた。
16時頃追記 ブログを書いていた15時9分頃、大分県中部を震源とする震度5強、マグニチュード4.4の地震が起きました。まだ大きな余震が続きますね・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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