先月は久々、霧島山・新燃岳の噴火に見舞われましたね。それを含めて10月の日本の火山活動の動向です。
浅間山(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)
基本的に9月と変わりません。
10月は火山性ガスの放出量が全体的に高めでした(12日に2000トンの放出が確認されています。ただし極端に多かったのはこの一日だけです)。
火山性地震の回数な規模は依然多めですが、極端に活動が活発化しているわけではなく、高止まりしている感じです。
桜島 (噴火警戒レベル3 入山規制)
平常運転中です。
昭和火口では、噴火が 37 回発生しました(内爆発的噴火は5回。9月は170 回でした)。
南岳火口でも、24日ごろから断続的に小さな噴火が発生しています。最近は昭和火口からの噴火が多かったんですけどねぇ。
今のところ、大きな変化はなさそうですので、現状の噴火活動が続きそうです。
霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺) (噴火警戒レベル2 火口周辺規制) → (噴火警戒レベル1 活火山であることに留意)
新燃岳噴火で、一時的に火山性地震や熱水域の拡大などの傾向が見られましたが、これらは新燃岳にマグマが供給されたことによる動きだったようで、その後火山活動は落ち着いてきています。
そんなこともあって、10月31日に気象庁は、霧島山・硫黄山の火口周辺規制を解除し、噴火警戒レベル1に戻しました。
ただし、噴気活動などがなくなったわけではなく、新燃岳の活動の如何によっては、再活発化ということも考えられますので、当面はいつ警戒レベルが上がっても不思議はないぐらいに、思っていたほうがいいかもしれません。
霧島山(新燃岳) (噴火警戒レベル3 入山規制)
10月11日に6年ぶりの噴火が起き、その後も断続的なに噴火が続いた新燃岳ですが、17日を最後に噴火は終了しています。
熱水域の拡大は認められず、火山性微動も21日までを最後になっています。また傾斜計などにも目に付くようなデータは観測されず、火山活動自体は落ち着いてきています。
そのため気象庁は、10月31日、硫黄山の警戒レベル低下と合わせて、新燃岳の立ち入り規制範囲は3kmから2kmに縮小しました。
ただしこれでマグマを出し切った、もしくは活動が落ち着いたというわけではなく、マグマや熱水の活発な動きを示す低周波地震が断続的に発生しているようです。
したがって、現在の新燃岳の予想されている火山活動は、小さな噴火活動が長期間続くような、そんなイメージのようです。
ともあれ、まだ当分は、目の離せない状態が続きそうですねぇ。
西之島(噴火警戒レベル3 入山規制)
口永良部島(噴火警戒レベル3 入山規制)
大きな変化はありません。
それではまた。