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カテゴリ:火山・地震情報の見方
気が付けば2月も半ばですねぇ。 私は少し疲労気味で、仕事から帰ってきて寝るだけの感じです(汗)。 まぁ、体調を崩しているとわけではないので(少し風邪気味かなという程度です)、その辺は心配していません。 さて、2018年1月の火山動向です。 久々、火山活動の多い月になりましたね。 蔵王山(噴火警戒レベル2、火口周辺規制) 1月30日に、噴火警戒レベルが上がった蔵王山です。 ↑気象庁の資料より。 同日に観測された火山性微動はかなり大きく(2010年9月に観測が始まってから、最大の火山性微動だったようです)、それがレベル上げにつながったようです。 今のところ、すぐに噴火しそうな兆候は観測されていませんが、坊平観測点に設置している傾斜計には、山体に膨張のきらいが観測されていることから(ただし2月4日からは停滞しています)、小規模噴火の恐れがあります。 草津白根山(噴火警戒レベル3 入山規制) ↑こちらも気象庁資料です。 23日に噴火した際の話は、前にブログで触れましたので、それ以降の話を中心に。 30日にごく弱い噴気が観測されましたが、噴火は起きていません。火山性微動や火山性地震も急増していません。 あの噴火が嘘のように落ち着いています。 この辺が水蒸気噴火の厄介な点というえます。阿蘇山や桜島のように、活発な火山活動の結果、噴火に至る場合は、前兆が把握しやすいですが、今回の噴火はいわば、くしゃみをしたように、唐突にぽかんとやって様な感じなのです。 私個人の考えでは、現時点の草津白根山に、噴火活動が継続する兆候はないとみていますが、不意打ちの後遺症もありますから、気象庁は容易に噴火警戒レベルを下げるようなことはしないでしょうね。 白根山近辺でのスキーなども問題ないと思いますが、いざという時は慌てないよう、くれぐれも落ち着いて行動してください。 浅間山(噴火警戒レベル2、火口周辺規制) 基本的には12月から変化はありません。 一部週刊誌では、草津白根山の噴火の影響で浅間山もなどというニュアンスのもありましたが、あの程度の噴火で隣の山も噴火が誘発されるなら、日本中どこもかしこも噴火する山ばかりになるでしょう。 今のところ浅間山に噴火の兆候はありませんが、マグマのチャージはわずかながらも続いており、小規模噴火の恐れは依然継続中です。 桜島 (噴火警戒レベル3 入山規制) 南岳山頂で12回(内爆発的噴火は4回)、昭和火口で1回の噴火がありました。 12月に比べれば活発な噴火が続いていますが(12月は南岳山頂火口は0回、昭和火口は1回でした)、火山性地震は209回と12月の545回より大幅減です。 傾斜計やGNSS連続観測のデータでは、一進一退が続いており、噴大規模噴火の兆候はありませんが、噴火活動が収まる気配もありません。 今まで通りの状況が続きそうです。 霧島山(新燃岳) (噴火警戒レベル3 入山規制) 御鉢の話は前に吹触れたのと、2月の話なのでひとまず置きます。 19日にえびの高原側で火山性微動が発生し、一時的に硫黄山に隆起の兆候が見られましたが、それも1日で収まり、大きな変化の兆しはありません。 ただしGNSS連続観測のデータでは、僅かながらも隆起の兆候が観測されており、マグマのチャージが進んでいると思われます。 煽り記事などでは、すぐに「九州壊滅!」とか書かれたりしますが、火山はマグマのチャージが進んだからと、すぐに噴火するとは限りません。人でいえば、コレステロールやら中性脂肪が高くなっても、即病気になるわけでないというのと同じと言えます。 ただし、燃料がチャージされているわけですから、いつ噴火しても驚かないという心構えは持っていて、損はありません。 火山活動を冷静に見極めながら、上手に付き合っていくしかありませんね。 口永良部島(噴火警戒レベル3 入山規制) 西之島(噴火警戒レベル3 入山規制) 大きな変化はありません。 それではまた。
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