■しっかし早稲田の強さは異常だ。
先ほど終わったラグビー準決勝は、鋭いタックルで明治大を圧倒し決勝にコマを進めた。もはや「前へ!」は明治のキャッチフレーズではなく、早稲田の徹底したディフェンスぶりにこそ与えられるべきだと思った。オフェンスもかの大西鉄之祐氏が唱えた「展開・接近・連続」を実践。そして試合途中からは卓越した個人技を駆使して、するりするりと明治のディフェンスをかわしてトライを積み重ねた。この調子では、決勝の帝京大戦も「赤い壁」を上回る「赤黒の壁」が猛威をふるって大勝するに違いない。まったく敵なしの様相だ。
駅伝も強い。今日(1月2日)行われた箱根駅伝・往路は最後の最後に東洋大に抜かれたものの、復路、そして総合優勝の可能性は十分に残されている。アメフトも実力で勝る(はずの)法政大を破って関東のNo.1になった(申し訳ないが、早稲田とアメフトは、ボクの頭の中では接点はない)。野球だって言うに及ばず。斎藤佑樹を軸に神宮大会を戦い優勝を果たした。何でも強い早稲田、これは現・高野連会長の奥島孝康氏が、早大総長だった頃に推進したスポーツ強化策が実ったというべきなんだろう、きっと。だけどあまりに何でも強すぎると、見る方が白けてしまうぞ。
■さて野球のこと。
先日、あらためて昨秋(2010年)の斎藤のピッチングをDVDで見た。そこで見たのは見事(?)なまでの、いわゆる「立ち投げ」のフォームだった。まるで突っ立ったまま球を投げているように見えた。一般的に指導者は「(右投手の場合)左足をできるだけ前に出して、体重を乗せて球を投げろ」と指導する。理由はスピードが加速するから。だけど斎藤のフォームは、それとまるで逆だった。
ただ立ち投げであっても、「最近の斎藤は工夫が凝らされています」と話していたのは、スカイAでテレビ解説をしていた小宮山悟さん。小宮山さん曰く、
「これまでの斎藤は、軸足(右足)の膝を曲げないまま右腕を後ろに持っていき、球を放っていました。でも最近は軸足を曲げて、十分にタメを作ってから投げています。そこが違うのです。垂直跳びを想像してみてください。膝をまっすぐにしたままだと高く跳べませんが、いったん膝を曲げてから跳ぶと、より高く跳ぶことができます。投球も同じ。膝を曲げてタメを作ることで、瞬(反)発力を高めることができるのです」
■小宮山さんの指摘はわかる。ただ斎藤、この投球フォームをプロでも続けることができるのか。プロでも通用するのか。首脳陣からフォームの修正を強いられないのか? 斎藤を迎える日本ハム首脳陣の顔ぶれをボクは思い起こした。監督は梨田昌孝、一軍投手コーチは吉井理人。どちらも過去は近鉄バファローズの選手、多少なりとも仰木彬さんの影響を受けた人たちだ。
仰木さんは野茂英雄が近鉄に入団する際、変則の「トルネード投法」を修正しないと約束した。またイチローに対しては、変則の「振り子打法」を止めさせることはなかった。理由は、変則フォームに長所と短所がある場合、常に長所を優先して選手を指導してきたから。
今後、梨田、吉井両首脳は斎藤に対してどのような指導するのだろう? いわゆる変則の「立ち投げ」を支持して続けさせるのか、それとも全面的に投球フォームを変更させるのか? ボクの興味はその点にあるのだ。
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