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Photo:Akiko Ohe 「神社は、日本人にとって、原始的直観を新たにする霊的元気回復の場である」 ジョゼフ・メイソン『神ながらの道』 時間を作って、映画「地球交響曲(ガイア・シンフォニー)第7番」を観てきました。 今回は統合医療の第一人者アンドルー・ワイル博士、自転車レース「ツール・ド・フランス」覇者グレッグ・レモン氏、環境教育活動家の高野孝子さんの3名の方々のドキュメンタリー。 また、深くたくさんのものを受け取ってきました。 その合間に、「霊性の原風景」として神道についての表現が随所に描かれていました。 中でも今回心を打たれたのは、この神道に関する部分です。 ”大自然の目には見えない力に生かされていることを思い出す時、 人は素直になり、元気を取り戻すことができるのではないでしょうか。” はるかはるか過去に、縄文と呼ばれる文化が生まれた頃、日本独特の大自然の目には見えない力をうやまう気持ちが生まれ、弥生の文化に継承され、やがて神道へと文化が育まれ、変遷していきます。 山の神が地に降りてくることへの感謝を込めたお祭り。たくさんの男の人たちが、手に手にたいまつを持って、鳥居をくぐり、駆け下りていく。 天河神社のご神体である山の頂から、火打石で火をいただき、沸いている水を頂いてくる厳粛な神事。 神社の建材に使う木を選び、米と酒と塩をまいてその木に感謝を許可をもらい、木が切られ、倒れる地にも、米と酒と塩をまき、それから手でのこぎりを動かしていく。 その作業をするのは、古くからその土地で木を切っている古老の方だけが行えることなのだそうです。 伊勢神宮に最も古くから伝わる「月次祭(つきなみさい)」。 淡々と、こうした厳かな神事が映されていきます。 しかし、それを観ながら、静かに内側から湧き上がるものが、わたしの頬を伝うのでした。 「神道には「神ながらこと上げせぬ」という考え方があります。その意味は、神道の真髄は、言葉で解説したり、説明したりできるものではなく、ただひたすら"気配”によって感じ取るものである、というような意味です。 身をもって神社に参拝し、五感を解き放ち、第六巻、すなわちメイソンの言う原始的直観が冴え渡ってきた時、自ずと感得されるのが神道の真髄なのです。」 「地球交響曲(ガイア・シンフォニー)第7番」パンフレットより 映画では見事に、それらを伝えてくれました。解説も説明もなく、その神事を、火、土、水、月、木などをうやまい祭るその行為を映像は気配として伝えていました。 Photo:Akiko Ohe 「身をもって神社に参拝し、五感を解き放ち、第六巻、すなわち メイソンの言う原始的直観が冴え渡ってきた時、自ずと感得される」 「神道の真髄」 この感覚を、日本人や日本に暮らしてきた人は、だれもが感じたことがあるのではないでしょうか。 そして、この感覚こそが、時代を経た今でさえ、必要不可欠なあり方であり、たたずまいであるように思います。 神社に参拝したときや、自然に相対したときにふっと感じる静かな、厳かな、日常とは違う心。 流れ行く風や風に揺れる木々や、太陽の光や揺れる木漏れ日。 それらに注意が向いたとき、頭や心はせわしなく次の行動についてあれこれ思い巡らすことをせず、ただ静かなのではないでしょうか。 それがほんの一瞬のことだったとしても、そこには豊かなひと時があるのではないでしょうか。 この感覚をできるだけ長く、日常においても持っていられたら、どんな毎日が過ごせることでしょうか。 ちょっと想像してみていただきたいのです。 「日本を感じる」ことに焦点をあてて、今年初めから対話の会を進めてきています。 意識や言葉にはしづらい領域であるけれど、限りなく豊かに大自然とのつながりを感じてきたこの国の文化と、それが体の奥深くに染み渡っている日本人や日本に縁のある人たちのことを思い 自分が何者であるのか?を探るには、この国はどんな国であるのか?を探ることによって明確にされていくことを実感し、 日常生活においても、万物に神が宿ることや、自然をうやまう原初の、DNAに刻まれているかのような細胞の記憶を、常に感じていられたら、 それは自分自身でありつづけることにつながる、何かかけがえのないものであるように思います。 わたしは、この国に古来からあるものと、そして現代社会において人が真に自分として生き、生まれてきた目的をおのずから果たしていくために有効な現代の智慧を結び、 私なりの新たな道を生み出して生きたいと思っています。 伝承された智慧への感謝と、今この時代、この国に生まれ、存在ているからこそできることを融合して、大事に育てて行きたいと思っています。 10月9日~11日 「コアから生きる」ワークショップ 奥伊勢 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年08月28日 14時31分43秒
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