MEMORIES OF GEISHA (SAYURI) 観たよ!
日本でもすでに公開されていたんだねぇ、世界同時公開なんだ。タイでは、原題のまま「MEMORIES OF GEISHA」だった・・・と、正確に見たら「MEMOIRS OF A GEISHA」なのね。いや、宣伝ポスターは、ほとんど「GEISHA」の文字しか見えなくて、最初、タイ人の好きなホラーものかと思ってしまった。「SAYURI」だとは、すぐにはわからなかったんだけど、後で見たらハリウッドのポスターと一緒だね。タイ語字幕なので、英語を聞き取るかタイ語を読むかになるのだけれど、アジア人の英語なので、ありがたいことに大体、理解できたかな。英語が下手だっていう批判もあるようだけど、なんか勘違いしてないかなぁ。英語は、別にアメリカ人やイギリス人のものではないし、アメリカ英語が絶対に正しいわけでもない、アメリカ人の発音をしたらそれでいいってわけではないはず。英語は、世界共通語として使われているんだから、多少くせがあったって、わかりあえればそれでいいと思う。まあ、アジア英語を聞きなれていない人には、聞きづらいって思うのかな。英語圏以外に住んでいる人間にしてみると、日頃からいろんな英語を聞いているから、別にいちいち発音云々で映画に集中できない、ってことはないんだけど。。。むしろ、ネイティブではない人たちが、英語のせいで演技が不自然になったり、間が悪かったりするならよくないけど、そんなこともなくみんな自然に演技できてたし、よかったんじゃないかな。この映画で物議となっているのは、(1)なぜ日本人役なのに外国人がするのか?(2)なぜ日本人なのに英語で話すのか?(3)時代考証や日本、日本人が歪めて表現されているが主だと思うんだけど、しょうがないじゃん、ハリウッド映画なんだから。な~にをぐちゃぐちゃ言ってるんだか日本人は、結構、文句たれているのが多いのに驚いた。怒っている人もいるよね。なんでだろ? プライドだとでもいうのかねぇ? 美しい日本語はどこにいったかって?日本が歪めて描かれるのが許せない? ハリウッド映画が日本を扱ったことが少なかったから、今回みたいにみんな過剰反応しているけど、彼らは、どこに行ったって英語だよねぇ?アフリカだろうが中東だろうが中国だろうが、いや、イタリアだってフランスだって、ハリウッド映画は英語じゃない。えっ? 主人公がアメリカ人だって?でも、現地人ともとてもふつうに英語で話しているよね、まるで誰もが英語を話せるように。それに映画は、ドキュメンタリーではないのだから、創作部分がいくらあってもいいわけで、監督が好きなように描くのがそんなに悪いことなのかしらねぇ?だからハリウッド映画だと思ってみれば、つまんないことほじくってせっかくの良さを見逃すこともなく、純粋に楽しめるのにねぇ。間違って描かれている日本というのは、間違い探しゲームのように楽しんじゃってもいいだろうし。それが差別と偏見の表れだったら怒るのもわかるけど、この映画で怒ってる人は、ちょっと心が狭すぎ・・・。・・・なんて、そういう私も、実は、不安だったんだよね。でも、英語っていう問題については、すぐに慣れて、ホッ。中国人が芸者? っていうのは、チャン・ツィイーが登場した最初の方だけ、ちょっと、えっ・・・って思ったけど、、、ガニマタだし、なんか着物が浴衣だか丹前だかに見えて、似合わない・・・って思ったんだけど、芸者姿になってからは、それはもう艶やかで満足じゃった。ストーリー的には、心に深く残る、というものではないだろうけれど、映画館に観に行ってよかったな、って思える映画だよ。本当に役者はみんな素晴らしかったしね、映像もきれいだったし。まあ、つまりは、芸者という仕事がいかにプロフェッショナルな仕事なのか、売春婦とは違うんだぞ! ということかな?ああ、あとねぇ、映画のこと書くのに、あんまり悪いこと書きたくないんだけど、、、やっぱ渡辺謙は、もっと違う役の方がよかったんじゃないか、、、って、どの役とはいえないんだけど、ちょっと違うよね。でも彼がいてくれたおかげで、日本人がこれほどハリウッド映画に出られたってことらしいので、そういう意味で欠かせない人なんだよね。いや、私は、彼の大ファンだからこそ思うのだよ、おまけに、映画の後にドラマの「砂の器」を見ちゃったもんだから、やっぱ、こっちの謙さんの方が断然かっこいいなあと、、、恋愛ものよりも、もっと渋い役をやっていって欲しいなぁ。あと気がついたことは、、、そうそう、子役の子がよかったねぇ、あの子を見られただけでもよかった、って思っちゃった。ああ、あと桃井かおりとか、他の役者のこともいろいろ思ったけど、キリがなくなるからもうやめよっと。それにしても・・・中国での上映禁止って本当かなぁ?せっかくそれぞれのスターが出て作り上げた映画なのに、哀しいね。やっぱ芸者に偏見があるからかしらねぇ? だからこそこの映画を観て欲しいんだけどねぇ、映画に罪はないのになあ・・・。