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カテゴリ:使える心理学
2月までは月に一度の大阪での色彩心理学。
本日の臨床芸術療法は、平たくいえば、絵を描いてもらって何を描きたかったか聞きだして、その人を知る方法。 「利き手ではないほうで、家の絵を描いてください」 ------------------------------------------------ スケッチブックに、クレパスで、… 左手で、好きな色を… 家の絵を… 私の脳内では葛藤が始まり、手が動きませんやん。φ(-_-;)… 「家の絵というんだから家の形を描くんじゃないの」 「そうなんだろうけど、違うのよ」 「どないすんねん」 「とりあえず、赤。これで家の輪郭を描けば」 … おいおい、手が抵抗してまっせ。あー 好きにしなされ。 縦位置の紙の中ほどに、ぐりぐりと小さく左右に動かす。巣か! それならがけの途中に少し広い平地があって、と、グレイで崖らしい縦線を紙の上から下まで入れ、巣がのる程度の平地をまわりに描き込む。 色とりどりの子供たちがいて。大人も色々ね♪ いろんな人たち。いいねえ。 と巣の中に黄色、水色、オレンジの小鳥。右上の空中に紫と青の2羽の鳥を飛ばす。 大人は翼があるから、出入り自由なの。 林の中に巣があると飛びにくいから、飛び回る広い空間が欲しくて崖にしたのね。 これでおしまい。これで全て揃っている。 そうか、私が描きたかったのはこんな家か。ふふ。 ------------------------------------------------ 「描き終わったら、絵を見て思いつく・連想する言葉をノートに書いてください」 「2人1組でAさんBさんを決めて、Aさんが何を描いたのか話し、Bさんが聞きだしてください」 「次はAさんが、気になるところを追加して聞いてください」 今日のお相手のは、横位置の画面の中心より左に三角屋根の家の正面。 瓦は赤。アーチを描いた大きな玄関ドア。その上に窓。オレンジのカーテン。 家の前に、木の板が立ててある。これが家の看板(表札)。 周囲には草が生えている。煙突から、煙が出ている。 「ここに住んでるのは私ひとりやねん。ずっとマンションとかアパートとかだったから、こんな一戸建てに住みたいなって。大勢の人が来てくれるように、大きなドアやねん。大体1階のリビングにおって、寝るときだけ2階の自分の部屋に行く。自然の中にいるけど、山がそんなに迫ってなくて、隣のうちは庭の向こうくらいにある。庭が広い。」 「え~と、何でひとりなん?」 「子供も大きくなって、もう家を出ていくぞって言ってるから。(⌒o⌒)σその言葉、忘れるなよ~~って、楽しみにしててね。やっと手が離れて、自分のことができるから。」 そうか、逃げ出したくてひとりなのではなくて、やっと自分の人生の中でここまで来た、って感じなのね。 彼女はパッチワークを趣味で作っている。パターン通りに花かごやレンガを積む形でなく、好きな形に自分で作品を創っていくオリジナルなモノ。教えてくれる先生がいて、自分で納得できないところをサポートしてもらっている。 彼女の絵に描かれた、煙突とか、看板とかの突起物は自分を認めてもらいたいという意識の現われとされている。なるほど自分で作品を創る人はそういうものが絵に現われやすい、てことなのね。 心理学は、型通りにはめるもののように思われがちだけど、そういう傾向がある、という程度の柔軟な解釈でいいのだ。v( ̄ー ̄ ) 家を描いて「安らぎ」「ゆったり」など癒し系の言葉が出る人がいる。 ということは、今休みたいのね。疲れてるのね。と感じる。 (本で読むと、そうなのかと学習や覚え込みになりがちだけど、描いた人の話を直接聞いてその人と場を共有すると、おのずとその人の状態が伝わり、見ようとすると読み取れるモノがある) 「家」と聞いて、室内を描いた人 天井から下がる明り(照明)がいくつもあって、画面下中心にでかいソファーがある。「ほっとする」「ゆったり」またも癒し系!? 日常でも、ひとつひとつ、細かく見過ぎかも知れない。全体を見ていないので小さな違いに迷いやすいかも。もうすこし離れて全体を眺めるようにしたほうが、楽になるでしょう。ですって。 20代後半の彼女は成長の段階でそういうところに居るのね。銀行にお勤めです。 「すみません。こんなんで」(^▽^;) ためらいがち~に~♪ そっと自分のをみんなに見せる。 戸惑いの喚声がどよっと上がる。 ふふふ。予想通りじゃないの。あまりに予想通りで少しつまらないわ。(^_-) 何が描いてあるのかわからないよね。一見、家の形してないし。 「なんだかどうしても、"家というのは、あなたにとってどういうものですか"という質問に聞こえてしまって」 「で、この"家"には、他に何も要らない。全部揃っている」それが私か。不敵!(。д゜)┌~゜ナンノコトダカ 今日の相方は「そうですよね。巣があって、家族がいて、それで充分なんですよね」 いやん。わかってくれると嬉しいわ。 私の充足ボーダーラインは、基本的にとても単純。だから幸せなのね。 あ、ごめん! これは自慢よ。d(⌒o⌒)bホホホ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年01月14日 23時50分44秒
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