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2024.02.26
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読レポ第1997号

カール・ロジャーズ

~カウセリングの原点~

著:諸富祥彦
発行:㈱KADOKWA

第5章 ロジャーズのカウセリング/心理療法
 面接室で生じているすべての出来事に開かれた態度

 カウンセラーもクライアントも安心して、自分の深いところに触れながら語り、聴くことができている。そうした「意識のモード」でカウンセリングをおこなっているとおのずと生まれてくるのは、面接室の中で起きてくるすべての出来事に開かれているこころの構えである。

 クライアントの話をクライアントの心の内側に立って、自分があたかもクライアント自身になりきったかのような姿勢で(クライアントの内側のフレームで)ありありと理解して感じ取っていくこと(共感的理解)はもちろん重要である。クライアントの心の奥から発せられてくる心の声に耳を澄まして、二人があたかも一体になったかのような姿勢で聴いていくのである。

 そればかりではない。「深い、ほんものの傾聴」ができるカウンセラーは、自分を消し、自分のこころを無にして、クライアントになりきってこころのひだをたいねいに聴いていく時に、同時にまた、自分自身のこころの深いところで発せられてくるさまざまな声や動きにもていねいに耳を澄ませていく。クライアントの心の内側から発せられてくる声に虚心に耳を傾けながらも、同時に、自分自身の内側深くにていねいに触れながら、自分自身の内側から発せられてくる心の声にもていねいに意識を向けていく

 そしてさらには、カウンセリング空間に漂っているすべてのもの―カウンセラー自身の「身体感覚」、「ふと生じてきたイメージ」、「突然見えてきたイメージ」や聞こえてきた「音」、突然わいてきた「直観や衝動」、なぜかふとしたくなった「動作」、理由もなく生じてきた「違和感」や「なぜかその場に漂う、空気や雰囲気、違和感」、あるいはまた「カウンセリング・ルームに向かう道すがら、なぜか妙に気になった看板」や、「面接室中に突然部屋の中に入ってきたトンボ」や「昨晩の夢の中に出てきた、得体のしれない男」―こうした「すべてのも」に、ただ等しく、無条件に、意識をむけていく。そこに立ち現れ浮上してくるすべてのものに開かれた態度を保持するのである。

 これは、「○○の意味である」とか「○○が原因だ」といった解釈を加えることをせず、これらすべてに、、ただていねいに意識を向けていき……そこから何かが(連想やイメージやらが)おのずと生まれ開かれてくるのを「待つ」。そこに生じるすべてのことに開かれた態度を保つのである(このようにして、起こているすべてのことにただ意識を向け、自覚の目を向けていく姿勢を「現象学的アプローチ」と言う)

 「無条件の積極的関心」の本来的意識とは、「生じるすべてのことにていねいに意識を向けて、そこに存在しているすべての声に等しく耳を傾けていく姿勢」のことであろう

 この「すべてのことに開かれた態度」「現象学的な姿勢」を保ちつつ深い意識モードでクライアントの話が聴けていること。すべてのことをただ、そのまま受け止める。ロジャーズ派の「受容」というのは、このようなレベルの受容、すべての現象をただそのまま受け止める「徹底された受容」である。ロジャーズ流のカウンセリングの極意であろう。

と著者は述べています。

 カウンセラーは、クライアントの話なしに、、「○○の意味である」とか「○○が原因だ」といった解釈を加えることをせず、これらすべてに、、ただていねいに意識を向けることが、私も大切だとおもう。つまり、カウンセラー自身の自分の価値観や考えを手放して、クライアントの話に深く、深く耳を傾けて、クライアントに寄り添う同行者になり、クライアントが自ら自分の内側の声と対話できるように援助することだと思う。その時にクライアントが自分の内側と対話する中での怖いことがあってもカウンセラーが同行していれば、乗り越えて、クライアントと自身が自己変容を徐々していくと思います。
 カウンセラーは、自分自身の自分の価値観や考えを手放して、クライアントの話に深く、深く耳を傾けていくことがクライアントの自己変容を促すと思います。





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Last updated  2024.02.26 17:48:48
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