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テーマ:ミステリはお好き?(1457)
カテゴリ:Mystery
新人刑事のロナルド・デルースが、かつてナタリーが住んでいたアパートを捜索中襲撃され負傷する。
襲撃した男はバットで応戦したデルースに頭蓋をたたき割られて死亡した。 その男が「かかし男」なのか。 ライカーを自宅に呼んだマロリーは言う。 「ナタリーの事件を今夜中に集結させなければならない」 ------------------------- 冒頭の興味深い謎の提示はいい。 しかしその後のスパゲッティプログラムのごとき、冗長なストーリー展開と簡明を欠く描写には全く魅力を感じなかった。 マロリーの過去を描くことに注力して、事件や謎そのものが描けていない。 犯人指摘の推理の過程の開示も不十分で納得がいかない。 髪を切り取って口に詰める猟奇的行為のホワイダニットにしても同様に不明。 マロリーが真犯人への疑惑をいったん取り下げておいて やっぱりあいつが犯人!!! と指摘するやりかたは、読者への目くらましなのか。 だとしたらブラフとして上策とは思えない。 そのナタリー殺しの犯人に意外性がないのは大目にみるが、動機がストーカーの恋愛感情ではお粗末だろう。 過去の殺人事件で組んず解れつして犯人逮捕に至ったのに、現在の殺人事件は容疑者死亡で片づけてしまったのには興ざめ。 散々気を持たせた挙げ句、事件にようやく事件に片が付いたと思いきや 実はスパローが救命措置を施されて植物状態になって死を待っており、それをマロリーが訪れる 終章の付け足しには引いた。 作者は印象深いラストシーンを用意したつもりかしれないが、ドロドロべタベタは私は苦手。 マロリーのどこがクールなのか理解できない。 作者は事件の謎を描こうとしているのではなく、マロリーの人物や秘められた過去を描きたいだけだったのか。 しかしこの小説を 人物が描けている という評価を私はできない。 ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.09.16 21:46:35
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