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テーマ:ミステリはお好き?(1457)
カテゴリ:Mystery
伯爵家の庶子露木迦可留良と、幼馴染で元京都府警の刑事鯉城武は探偵事務所の共同経営者。
専ら、屈強な鯉城が身体をはって行った調査をもとに、病身だが頭脳明晰な露樹が事件を推理する。 彼らが挑んだ五つの謎の真相とは 1話「うわん」 2話「火中の蓮華」 3話「西陣の暗い夜」 4話「いとしい人へ」 5話「青空の行方」 そして謎解きの裏に秘められた、二人の思いとは....... ![]() ------------------- 降っていた雨が晴れたので、ミステリーのチラ裏でも書こう。 待っていた伊吹亜門氏の書き下ろし新作なのに、小粒な印象の連作短篇集という印象に終わったのがちょっと残念。 レトロ大正の風俗や、京都の風物の風情が伝わってくる文体は楽しめるのだが、謎の想造には精緻さ欠けているとでも言おうか。 なんだかデビュー当時の独創性ある筆力が、「京都陰陽寮謎解き妖滅帳」から本作にかけて失速していやしないか。 1話 「うわん」ホームズ譚の某作を思い起こさせる意外なフーダニット。 2話 「火中の蓮華」犯人は解っているので犯行動機(ホワイダニット)が推理の要。 3話 「西陣の暗い夜」これまた、金田一耕助最初の事件に似たフーダニット。 4話 「いとしい人へ」視点人物(語り手)が一転して鯉城から露木に変わって二人の過去が明かされる。 と、読み進めていくと 5話 「青空の行方」で、多重解決ミステリーの如きどんでん返しが待っている。 だけど、連作短篇集によくある 最終話でこれまでの推理を覆す 展開でしかなく これは想定通りで 帯の文の 「驚愕必至」 ではない。 ![]() ついでに文句をつければ、4話の露木の心理の独白が取ってつけたような感でなんだかなー。 LGBT自体はむしろ好きな主題だけど、此処でそれを取り込む必然があるの? という個人的な疑問がわいた。 その気不味さもあってか、リドルストーリー的な終わり方にも腑に落ちない不全感が残った。 夜になってまた雨が降り始めた。 今晩もミステリーを読んで過ごすのか。 リアルな出来事。 雨の中、買い物に出かけたら歩道に男性が仰向けに倒れていて、人が集まっていた。 警官に通報したと周りの人談。 看護師だと言う人が、かがみ込んで倒れた人の様子をうかがっている。 警官が来てから、119番にも通報して一段落。 事故なのか事件なのか私にはわからないまま現場を離れた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.10.15 20:37:41
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