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テーマ:ミステリはお好き?(1469)
カテゴリ:Mystery
連続殺人鬼の犯行はとどまるところを知らず、違法行為をしていたらしき公認会計士リリエグレンが犠牲者となる。
リリエグレンの遺体もまた、頭皮を剥がれたうえ、頭部ごとオーヴンに突っ込まれていた。 次なるシリアルキラーの標的はリリエグレンと手を組んでいた人物ローゴートと目星をつけた、ヴァランダーたちは、ローゴードの所在を突き止めようとする。 こうした事件のさなか、芝居の稽古中のヴァランダーの娘リンダをフーヴァーと名乗る不審な若者が訪ねてくる。フーヴァーこそは...... ---------------------- 下巻に至って、やはり怪しい奴がやっぱりーーーーーーーーーで、犯人はわかってしまった。 が、フーダニットより捜査側のハウダニット、如何にして犯人に辿り着くかを巧みに描いているので 犯人が判ってもなお、先の読めない展開に登場人物と共に翻弄されるスリルと面白さは失われていない。 警察小説のお約束、カタストロフの活劇シーンのサービスあり、想定外の結末ありと、エンタメ性も十分。 不満がないわけではない。 あくまで私見だけれど ある人物Aが犯人Bのために記した手稿をもとに、Bが殺害を企て実行したってプロットは、「Yの悲劇」のモチーフを思わせた。 なれば、その手稿の存在とか、犯人の犯行動機についてもっと深堀して欲しかった。 ヴァランダーが人情刑事過ぎることも好きになれない要素の一つか。 けれどフールグンドやホルゲンセンその他の女性陣の描き方にとても好感が持てる。 下巻の読みどころは本編以上に杉江松恋氏の詳細な解説にある。 登場人物紹介にページを割いてくれているのは、シリーズ途中から読み始めた私のような読者にには非常にありがたく多謝です♪ 何よりも、マクガフィン (英: MacGuffin, McGuffin)効果への言及はミステリー読み方への示唆に富んでいた。 そうか、私はこれに 目くらまし されたかと、納得。 菜の花畑がキーワードというのは私の勝手な思い込みで、空振りだったのか。 びっくり箱だと思って蓋を開けたら中は空っぽだった みたいに( ゚д゚)ポカーン ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.02.07 20:07:46
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