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テーマ:ミステリはお好き?(1455)
カテゴリ:Mystery
資産家の後妻で未亡人のコーネリア・ラックランドの主治医トム・フェイスフルのもとへ匿名の脅迫状が届く。
「あなたがミセス・ラックランドをゆっくりと毒殺しようとしていることは御見通しです」 果たしてコーネリア夫人は致死量のモルヒネによって毒殺されてしまう。 ロンドン警視庁のバートウ警部は相棒のソルト巡査部長とともに捜査にあたる。 事件の裏にはラックランド氏の遺言状を巡る親族の確執があるらしい。 相続人の孫娘、その交際相手、屋敷の召使たち。誰がどうやって夫人を殺したのか。 -------------------- 古き良き時代の本格ミステリ。 お館での毒殺事件。お約束の奇妙な遺言状の存在。 遺言状を巡る血縁者のドロドロは「犬神家の一族」その他、日本のかつてのミステリでもあったな。 と、これも古き良き時代への郷愁。 レッドへリングはたくさん泳いでいるが、フェアプレイな伏線のはりかたというか、典型的な犯人の隠し方なので、物語の序盤から 「あっこれ(この人物)怪しい」と気づく読者も多いはず。 定番の安心感でさくさく読めるが、謎や物語への斬新な発想とか感じられず、印象に残るものが少ない作品だった。 「セイヤーズの後継者」と称賛された作家だそうで、私がセイヤーズは好きではないのでそう感じるのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.29 00:00:19
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