カテゴリ:独り言
演劇の後輩の、卒業公演にいってきた。
二つ下の世代になるが、仲も良く、思い入れ深い世代だった。 彼ら彼女らが入学し、入部したばかりの5月末。 練習も終わって解散した後の夜10時頃、一人から電話があった。 捨て猫を拾ったが、どうしたいいですか、と。 はっきりと覚えている。 ああ、この子たちはまだ子どもなのだなあ、と、情けなくも年上の自覚を持って思った。 急いで向かうと、部室には一年生のほとんどがいた。 雨の中見過ごせなかったという声と目が突き刺さってきた。 それから4時間ほど部室にいただろうか。 子猫の食せるものを買いに行き、生命の安心ができるまで、皆で見届けた。 彼らの一人は厄介者の扱いを受けていたはずだが、なんともなく場に溶け込み、猫と戯れる姿で場を温めていた。 この子たちが入ってくれて良かったと、心底思った。 まあ、4年で人がどれほど変わるだろうか。 大きく変わり得るのだろうが、私にとってはずっとこの「子」たちだ。 演劇を楽しんでくれるのが嬉しかった。 歳の離れた私とも、一緒になって遊んでくれるのが楽しかった。 後輩が入って、先輩になってくれるのが嬉しかった。 思い返すと、目が潤む程度には、この子たちを思えている。 ぼうっと歩いていたら、壁に眼鏡をぶつけて、少し曲げてしまった。 学生の頃は、しょっちゅう曲げる機会が訪れていたように思う。 今はそんな活力が、日常には少ないのかもしれない。 あの毎日体力を使っていた日々が、眩しいほどに懐かしい。 体が資本になって、寿命が少しくらい減ったって・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年02月12日 00時49分47秒
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