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2010年07月27日
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 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
〔 第18号 2006/10/26 〕 657部発行

         
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
 【main contents】 道の中央を行く(ベンジャミン・グレアム)
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 今回は、賢明なる投資家の補遺にある
 「株式投資の新たなる投機性」から、
 投資で中道を行くことについて考えたいと思います。
 

───────────────────────────────――――

 
 道の中央を行きなさい(Medius tutissimus ibis)

 この原則は投資家とその投資顧問にも有効であると、
 私は考えています。
 

(『新賢明なる投資家下』パンローリング刊)               

            

───────────────────────────────――――

 
 かつては、企業の信用格付け、
 つまり財務的健全性や事業の安定性と、
 その投資の安全性はおおむね正比例の関係にありました。

 信用格付けの低い企業は投機性が高く、
 信用格付けの高い企業は投機性が低かったのです。

 
 しかし、この1958年の講演でグレアムは
 株式投資に新たな投機性がでてきたということを指摘しています。

 というのは、企業が健全で優良であるほど人気が集まり、
 投資家および投機家が群がり値段が釣りあがる
 という現象が起こってきたのです。


 その結果として、かつては安全だった
 信用格付けの高い優良企業への投資が
 投機性の強いものになってしまいました。

 これは当然現在でも当てはまりますよね。


 グレアムは縦軸を投機性、
 横軸を信用格付けというグラフを描くと、
 U字の曲線を描くだろうといっています。

 信用格付けの低い企業では、その事業自体に投機性があり、
 信用格付けの高い企業では、その信用や
 成長性による期待からうまれる人気によって
 投機性が高まっているということです。

 グレアムはこのU字グラフの中央にこそ、
 安全域のある銘柄があるのだということをいっています。

 魅力的な企業に投資家も投機家も集中する結果、
 中央にある銘柄は本質的価値より
 低い評価がつきやすいというのです。

 
 さらに、中央の銘柄だけに対象を絞っても、
 十二分な選択肢があたえられるだろうともいっています。


 今となっては当たり前かもしれませんが、
 投資家の人気や熱狂が、投機性をもたらすという
 ことは知っていて損はありません。

 投機性をさけて中道にある企業に
 投資することを心がけたいですね。


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【コラム】バリュー投資は中道か?
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 哲学や倫理学の世界では、人の理想的な姿は中道にある、
 ということがいわれています。
 個人的にその考え方が好きなんですよね。
 
 このコラムでは、グレアムの考え方を発展
 (?こじつけ?)させて、
 バリュー投資が中道である、
 という趣旨でコラムを書いてみます。



 おおざっぱに投資家を
 3つのグループに分けて考えてみましょう。

 
 第一のグループは、
 市場平均と同じレベルのリターンを求める投資家です。
 彼らはインデックス投信に積み立てて投資します。
 グレアムのいうところの防衛的投資家に近いイメージです。

 
 第二のグループは、とにかくできるだけ大きなリターンを求める
 投資家の一群とします。
 投機家の多くもここに含まれます。
 できるだけ大きなリターンを得るために
 取引回数も多く、レバレッジも使います。

 
 第三のグループを、
 グレアムやバフェットの考え方をベースに投資をする、
 バリュー投資家のグループとします。

 彼らは企業の価値と価格の差に注目して投資します。
 求めるリターンは、年平均15%~20%程度、
 または市場平均プラス何ポイントというところです。

 これは、グレアム、バフェット、シュロス、
 ルエインなど代表的なバリュー投資家が
 実際に叩き出したリターンを基にしています。


 かなり恣意的ですが、こうやって3つのグループに
 分けるとバリュー投資家の中庸性が浮かびあがります。


 まず、求めるリターンについてです。

 
 市場に一番多いグループは、
 できるだけ大きなリターンを求める
 第二のグループなんだと思います。
 
 一夜で大金持ち、とまではいかなくても
 デイトレードや信用取引などを駆使して、
 短期間でできるだけ大きな利益を目指します。
 
 欲望むき出しの貪欲なグループです。


 それに比べると、バリュー投資家であるには
 バフェットの言葉をかりれば
 「抑制された貪欲さ」が必要になります。

 より多くの利益を求めつつも、
 価値と価格の差に安全域のない取引はしません。
 年間20%前後のリターンを求めつつ、
 長期にわたって投資し、複利の力で資産を築くことを考えます。

 また、市場平均をねらいインデックス投信を買う
 第一の投資家グループと比べれば、貪欲であるともいえます。


 次にかける労力について考えて見ましょう。
 
 第1グループの投資家は、ほとんど労力がかかりません。
 例えば積み立てて決まった投資信託に
 投資するとすれば、売買の判断はほとんどいりません。

 
 第2グループの投資家は、日々かなりの労力を投入します。
 また判断を迫られる回数も他のグループと比べると桁違いです。
 人によっては毎日数十回の判断が必要になるかもしれません。

 
 第3の、バリュー投資家のグループは、
 日々知識の積み重ねをしつつ、
 いつでもバットを振れるように構えています。
 
 第1グループに比べれば多くの労力を投入しますが、
 売買はさほど多くはありません。
 労力についても真ん中あたりになるのではないでしょうか。
 

 以上とりあえず2点ですが、
 バリュー投資家が中道を歩いている
 というポイントをとりあげてみました。
 この2点からも、バリュー投資は中道であると
 いえると思うのですがいかがでしょうか。


 しかし、中道であることは非常に難しいものです。
 人間である以上、むやみに貪欲になったり、
 または怠惰になったりしてしまうことは避けがたいものです。


 バリュー投資家であり続けるには、
 投資の世界で中道にいる必要がありそうです。
 そんな「抑制のきいた貪欲さ」を持ち続けられる人が、
 どれだけいるのだろうと思ったりもします。


 ちなみの僕は怠惰なほうにいきがちです(笑)。

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【本日の関連文献】
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新賢明なる投資家(下)
新賢明なる投資家(上)
↑今回とりあげた「株式投資の新たなる投機性」が
  読めます。
  あとグレアムの考えの中でも最も重要な「安全域」が
  1章まるごと論じられています。





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最終更新日  2010年07月27日 23時11分49秒
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