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テーマ:たわごと(26650)
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「大学のキャンパスには、立て看板もないのですね。」
「もう、ないですね。」 私の質問に、教授は薄く笑ってこたえてくれた。 銀杏の並木道はある。 校内を、自転車で移動する学生がいる。 エキセントリックなかっこうをしている女子大生というのはあいかわずだった。 探検部や、プロレス研究会の勧誘ポスターがあった。 これらのサークルは、意外と息がながいのだろうか。 大学の掲示版を見ながら、笑ってしまった。 しかし、 大学は、様変わりしていた。 まず、煙草が、分煙になっている。 あの、どこでも紫煙を吐きながら、 議論するなんてことはないのだろう。 学生たちの集まる場所もきれいで、ゴミの分別収集がされている。 ゴミタメのような、 サークルの部室というのは、なくなったのだろうか。 掲示版には、介護体験の授業や、 弁護士によるアカデミックハラスメントの講演のポスターが貼ってある。 マイクをもって、アジ演説を行っている学生もいない。 校舎の壁に、 ベトナム戦争反対や、沖縄解放の文字が、無秩序に、書かれていることもない。 こういう、ひとつひとつが、私から見ると予想もしなかったことで、興味深かった。 自習室にいって驚いた。 いくつもの机が並んでいるのは同じなのだが、パソコンが一台ずつ置かれ、 自分のコードとパスワードを入れると使えるようになっていた。 生協では、 大学のロゴの入った、Tシャツや、ペン、バックなどが売られていた。 国立大学も、独立行政法人になってから、経営を考えるようになって、 こういう営業もするようになっているのだろうか。 授業は、前のほうで聴いた。 考えてみれば、これも考えられないことだ。 いつも、さぼるか、うしろのほうで寝ていた。 同じ教室に、美人の女子大生が入ってくると、ちょっと、どきっとした。 これは、 今も、昔も、変らない私の反応だった。 大学の大食堂で、ランチをとった。 安いうえに、大盛りで、味もそれほど悪くなかった。 このあたりの雰囲気は同じだ。 すごく、いい。 すると、 ふいに、女子大生から、声をかけられた。 にやけながら、まだまだ、私も捨てたものじゃないのか。 現役、復帰できる ・・と瞬間、頭をよぎった。 「どうして、ここにいるんですか?」 声の主は、姪っ子だった。 つまり、弟の娘というわけだ。 やばい。 時間は流れているのだ。 そういえば、息子の同級生もいるかもしれないし・・。 女子大生との合コンなどと浮かれて妄想していると、 ・・・・・やはり・・・まずいよ・・なあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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